警備コラム記事

警備員になるために必要となる教育・訓練とは?


警備員として警備会社に就職すると、まず初めに警備業法上定められた「警備員教育」を受けることとなります。
  
警察官や警備員の経験のない方でもこの教育を受ければ警備業に就くことができるようになっており、業界未経験の方はおよそ38時間以上に及ぶ教育、訓練の中で警備員としての基本技術を身に付けなければなりません。
  
内容は多岐にわたっていて、多くの会社では入社後1週間から2週間かけて実施されています。
  
では具体的にどんな内容の教育、訓練なのかを少しご紹介していきます。

 


「警備員教育」の概要




警備、警察未経験者に対して行われる「警備員教育」は、警備の基本となる知識や技能に関する「基本教育」と、機械警備や交通誘導などのそれぞれの業務ごとの知識や技能を習得するための「業務別教育」に大きく分けられます。
  
それぞれが15時間以上の座学講習といわゆる「実地研修」が基本教育で3時間、業務別教育で5時間以上となっていますので、合計すると38時間以上に及ぶ内容です。
  
内容は警戒杖や警戒棒、さすまたを使った捕縛術と基本的な護身術、そして施設の防火管理に欠かせない消火設備の使い方、負傷者の応急措置や搬送方法、心肺蘇生術、警察への通報方法や関係法令などについて学んでいきます。
  
教育、訓練の受講後に修了考査があるというわけではないので、カリキュラム終了後には即現場に出ることになります。
  
座学はDVDの講習映像を見るだけの場合も多いですが、業務の内容に直結する内容が多いのでしっかりと受講しておきましょう。

 


捕縛術・護身術の内容




警戒杖や警戒棒、さすまたを使った訓練では、その基本となる構え、使い方、各武器の打ち方の基本を映像と実践によって学んでいきます。
  
さすまたは凶器などを携行している相手を捕縛するための道具ですので、より実践的な捕縛方法について指導されます。
  
基本的な構えや姿勢だけでなく「胴抑え」「袈裟押さえ」「足押さえ」「床への押さえつけ」などの具体的な押さえつけ方法を身に付ける必要があるので、実践ではクッションマットを使っての本格的な訓練になります。
  
訓練では押さえつけるための方法だけでなく、反撃を想定した対処方法や過剰防衛にならないための注意点などについても同時に指導されることになります。
  
またとっさの事態では道具がないというケースも考えられるので、基本的な徒手技術による護身術についても教育されます。
  
体力がないと厳しいのではないかと不安かもしれませんが、武道の心得が特段なくてもついていける内容ですのでその点は安心です。
  
こうして身に付けた技術を実際に使うことはあまりないでしょうが、いざというときに何をすべきかわかっているということが業務を遂行する上で大きな自信となります。
  
緊急事態に備えた技術を知っておくことが、警備業務では重要なのです。

 


防火管理、負傷者の搬送や応急措置の技術




施設警備などでは防火管理に通じていることも警備員に求められるスキルの1つです。
  
そこで教育・訓練の内容には「消火器の使い方」や初期消火のために有効な「消火栓の使い方」について学んでいきます。
  
施設に備え付けられていることの多い「屋内1号消火栓」の具体的な使い方は、一般の方になじみのないものなので、講習の中でポンプの起動方法、ノズルの外し方、放水の仕方などの基本についてしっかり身に付けておきましょう。
  
そしてけが人や急病で倒れた人をいち早く救護するのも警備員の重要な業務の1つ。
  
応急措置の早さいかんで生存率が大きく変わることもあるので、第一発見者となることの多い警備員の責任は重大です。
  
具体的には心肺蘇生法、AEDの使い方、ケガ人や意識のない人を安全に搬送して回復体位に移す方法などを学んでいきます。
  
警備業務だけでなく日常生活においても非常に役に立つ技術ですので、しっかりと学んでおきましょう。

 


この他の内容とスキルアップへの道




こうした基本的な内容の他には、施錠方法や鍵の取り扱い方、事件発生時の通報手順、そして防犯で役立つことの多い「防犯カラーボール」の投てき訓練などがあります。
  
座学のみの内容としては警備現場で役立つ関連法令、暴対法や個人情報保護に関する法令、警備員の守秘義務や警備計画書の扱い方などを学んでいきます。
  
いずれも緊急時への備えがとても重要な警備業務を行う上ではとても重要な内容です。座学だからといい加減に受講することのないように気をつけましょう。
  
さらに警備員としてのスキルアップを図りたい場合は、国家資格である「警備員業務検定」を受講するのもおすすめです。
  
施設警備、空港保安警備、交通誘導警備、雑踏警備など6つの専門分野に分かれているので、担当業務に合わせて検定を取得すると、より専門性の高い警備員として働くことができます。
  
検定自体の合格率は高く、警備会社でのキャリアアップ、資格手当なども大いに期待できるので、長く警備業務に携わりたい方はぜひとも取得しておきたい資格です。
  
また施設警備に従事する場合は「防火管理者」や「自衛消防技術検定」などを取得しておくと現場の管理者として働くチャンスが広がります。
  
今後需要の増える「機械警備」に関する技術や専門資格を取得するなど、働く現場の需要に合ったスキルアップを目指すと、多くの現場で必要とされる人材となることができるでしょう。
  
このように全くの未経験からでも、法律上義務付けられた「警備員教育」を受けることで警備員としてのキャリアをスタートすることができます。
  
教育の内容は基本的な「護身術」「捕縛術」、そして「防火管理」や「負傷者、急病者の救急措置」などを中心に警備員として必要となる知識や技術について網羅されています。
  
しっかり受講して警備員として自信を持って職務に当たれるように準備しましょう。


  
  
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