毎年暖かくなると、O157をはじめとする食中毒の被害も多くなります。食品を扱う飲食店や製造工場では特に厳しい衛生管理が必要となりますが、中でも大切な役割を担っているのが食品衛生責任者や管理者です。
この2つは全く異なる資格ですが、名前が非常に似ているため混同されることが多く、食品衛生責任者と管理者の違いがわからないという人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は食品衛生責任者の仕事内容と食品衛生管理者との違いについて紹介します。
食品衛生責任者の仕事内容とは
食品衛生責任者とは、食品衛生責任者養成講習を受講し、なおかつ食品衛生責任者として選任された人のことです。
食品衛生法により、食品衛生管理者を置く必要がない施設でも、飲食店や食品の製造工場では食品衛生責任者を選出して置くことが決められています。
主な仕事内容は、施設の食品衛生上の管理運営及び法令の遵守です。
また、食品衛生上の被害発生を防止するための措置が必要な場合には、改善を進言して職場の衛生環境の改善、促進を図る役割も与えられています。
食品衛生管理者と食品衛生責任者の違いとは?
食品衛生管理者は食品衛生責任者と混同されがちですが、食品衛生法第48条の規定によって食品衛生法施行令第13条の食品、又は添加物を製造加工する施設に配置することを義務付けられているれっきとした国家資格です。
仕事内容は、施設における製造や加工の段階で衛生上の考慮を必要とする食材や添加物などに対して衛生管理を行うこととなっています。
食品衛生管理者を置く必要のある食品には、全粉乳、加糖粉乳などの粉ミルクや、食肉製品、魚肉ハムやソーセージ、食用油脂、マーガリンやショートニングなどがあります。
また、添加物や放射線照射食品も対象です。
食品衛生管理者は食品衛生責任者に比べてより専門的な知識を必要としており、食品衛生管理者の資格を持っている人は食品衛生責任者になることができます。
ただし、その逆はできません。
資格取得のための条件と受験方法は?難易度の違いとは
食品衛生責任者養成講習会は基本的には誰でも受講することができますが、都道府県や保健所政令市によっては受講者を制限している場合もあります。
事前に各団体に問い合わせておくと安心です。
養成講習会では衛生法規を2時間、公衆衛生学を1時間、食品衛生学を3時間学び、講習会を終了した人に終了証が交付されます。
また、希望者は営業所に掲示する食品衛生責任者名札を購入することも可能です。
一方、食品衛生管理者になるには、食品衛生管理の業務に3年以上の実務経験があり、なおかつ厚生労働大臣の登録を受けた講習会の課程を修了しなければいけません。
講習会は有料で数年毎に業種指定で開催されており、開催期間はおよそ30日間です。
講習会の内容もより細分化されたものとなっており、細菌学、食中毒学、食品学などにおいてしっかりとした知識が必要となります。
なお、医師や歯科医師、薬剤師など大学などで医学、歯学、薬学、獣医学、畜産学、水産学、農芸化学の課程を修了した人と、栄養士、管理栄養士の資格保持者は、受講なしで食品衛生責任者及び食品管理責任者になることができます。
工場で働くなら食品衛生管理者資格取得を目指そう!
特別な資格がない場合、食品衛生管理者になるためにはまず、食品衛生責任者を目指す必要があります。
すでに3年以上実務経験を積んでいる人はステップアップを目指して食品衛生管理者の資格取得を目指しましょう。
食品衛生管理者の資格があれば、すべての工場で食品衛生責任者となることもでき、より専門的な知識を持つ専門職としてアピールすることができます。
ただし、実務経験を積んでから講習会を受けて資格取得した場合は、食品衛生管理者となることのできる施設が3年以上従事した製造業か、加工業と同種の業種の施設に限られるという制約がつくので注意が必要です。
現在働いている職場でのステップアップを目指すか、今までの経験を活かせる職場を選ぶようにしましょう。
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