危険性のある特定化学物質を扱うような工場では、作業員の健康をいかに守っていくかが重要です。このような現場には「特定化学物質作業主任者」を設置することが義務付けられており、作業員の健康を守るという役割があります。
また、似たような資格に「四アルキル鉛等作業主任者」があり、以前は扱う物質によって個別の資格を取得する必要がありました。
ここでは、特定化学物質作業主任者や四アルキル鉛等作業主任者の概要や仕事内容、また資格取得の方法などについて紹介します。
特定化学物質作業主任者の概要
「特定化学物質作業主任者」とは厚生労働省管轄の国家資格で、ある特定の化学物質から労働者を守ることが仕事です。
特定物質とは、労働者の健康障害を引き起こす可能性が高い物質として労働安全衛生法によって定められており、主に3つに分類されています。
第1類は特に有害性が高い化学物質、第2類は第1類ほどではないけれど有害性が高い化学物質、第3類は大量に漏れると急性中毒を起こす化学物質などです。
第1類にはジクロルベンジジンや塩素化ビフェニルなど、第2類にはアクリルアミド、アルキル水銀化合物、第3類にはアンモニア、一酸化炭素などが含まれます。
特定化学物質を取り扱う工場においては、必ず特定化学物質作業主任者を置かなければいけないと法律で定められており、資格を持っていることで就職や転職が有利になるでしょう。
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四アルキル鉛等作業主任者の概要
四アルキル鉛等作業主任者とはその名の通り、四アルキル鉛による汚染から労働者を守るための資格です。
四アルキル鉛とは、テトラエチル鉛とも呼ばれる異臭を放つ特定毒物となり、特定化学物質とは別物とされます。
平成18年3月までは、特定化学物質作業主任者と四アルキル鉛等作業主任者は、それぞれ個別の講習を受けることが義務付けられていました。
しかし、制度改正後、「特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者技能講習」講習を受講することで、両方の資格を一度に取得することができるようになったのです。
特定化学物質作業主任者の具体的な仕事内容とは?
特定化学物質作業主任者の仕事内容は、主に以下の3つになります。
まずは、特定化学物質を扱っている工場や現場などにおいて、作業員へ作業方法の決定や指導を行うことです。
危険性のある物質を扱うことで作業員が汚染されないように監督する立場となるため、仕事で使用する安全保護具の使用状況を監視することも大切な仕事となります。
また、作業員が健康障害を引き起こさないためにも、1カ月以内ごとに「予防装置」を点検することも欠かせません。
予防措置には、有害物質の近くに置いて気流をつくる「局所排気装置」、有害物質を挟む形で2カ所に穴を設け換気する「プッシュプル型換気装置」、有害物質を含む気体を無害化・無臭化するための「排ガス処理装置」などがあります。
「特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者」資格を取得する方法とは?
特定化学物質作業主任者及び四アルキル鉛等作業主任者の資格は、「特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者技能講習」を受講することで取得することが可能です。
講習期間は2日間で、「健康障害及びその予防措置に関する知識(4時間)」「保護具に関する知識(2時間)」「作業環境の改善方法に関する知識(4時間)」「関係法令(2時間)」で構成されています。
2日目の最後に修了試験が行われ、各科目の得点が満点中40%以上の得点率、及び、全科目の合計得点が満点中60%以上の得点率という条件を満たした場合に合格となります。
講習を受講するためには特に必要な資格はないので、未経験者でも取得しやすい資格といえるでしょう。
特定化学物質や四アルキル鉛などを扱う工場で働くことを検討している場合は、資格を取得しておくと有利になるはずです。
特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者技能講習は、公益財団法人東京労働基準協会連合会のホームページから申し込むことができます。
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