警備員というと、警察官のような制服を身につけている姿を想像する人も多いのではないでしょうか。実際、警備員の仕事では、現場で職務を遂行するにあたって、規定の制服を着用することが義務付けられています。ただ、実際に身につける制服は、警備会社や着任する現場によって異なります。
それでは、一般的な警備員は、普段どのような格好で職務にあたっているのでしょうか。ここでは、警備員の基本的な服装について紹介します。
服装の乱れは禁物!警備員には制服着用の義務がある
警備員は職務に就くにあたって、規定の制服を着用しなければいけないことになっています。
これは、警備業法という法律に記されている法的な規則です。
したがって、決められた服装以外で業務に就けば、単なる服装の乱れでは済まされず、れっきとした法律違反にあたってしまいます。
なぜ、警備員の服装が法律で決められているのかというと、ひとつは警備員という存在自体が犯罪の抑止につながることもあるからです。
たとえば、商店の前に警備員が立っていれば、それだけでも万引きを未然に防げるかもしれません。
また、火災や事故といった有事の際に、一目で警備員であることがわかれば、近隣の人を誘導しやすいといった目的もあります。
このように、警備員の服装が決められていることには明確な理由があります。
そしてまた、身につける制服の色や様式についても、警備業法に則って決められなければなりません。
もちろん、制服の様式などを決めるのは、警備業を行うそれぞれの警備会社です。
警備会社は法律に則った形で制服を作り、従業員に貸与します。
その際、一般の人が警備員とほかの公務員を見間違わないような制服を作ることも、警備業法に定められている規定のひとつです。
警備員は、貸与された制服をきちんと着用し、職務にあたることが求められます。
関連記事:「警備員の服装には規定があるの?制服を紛失してしまったら?」
防弾チョッキを着ることも?警備員に支給される装備品とは
警備員の仕事は、交通誘導から商業ビルの歩哨、現金輸送車の護衛から重要人物の身辺警護まで、非常に多彩です。
同じ警備の仕事でも、たとえば交通誘導と身辺警護では仕事の内容など異なる部分も多く、それぞれの警備員が身につけている装備品も変わってきます。
交通誘導の警備員では、ズボンやジャケットなどの制服をはじめ、手袋や帽子、ヘルメットなどの装備品が警備会社から支給されます。
また、夜間には赤く光る誘導棒や、注意を促すための警笛なども、交通誘導で必要な装備品のひとつです。
一方、現金輸送車の護衛や身辺警護などでは、万一のために警備会社から防弾チョッキが支給されることもあります。
現金輸送や身辺警護といった警備業では、職務中に強盗や暴漢に襲われる危険性もあることから、防弾チョッキをはじめ、警棒などの護身用用具なども装備品として支給されます。
もちろん、こうした身の危険を守るための装備品が支給されるのは、一部の職務に就く警備員のみです。
交通誘導などとは違って、現金輸送や身辺警護は特別な資格が必要な警備業のひとつです。
そのぶん、普段は着用しないようなものが装備品として支給されます。
関連記事:「防弾チョッキが必要?警備員の仕事内容について」
夏でも涼しく仕事ができる!空調服とはどんな服?
警備員は、季節に関係なく所定の場所で職務にあたらなければなりません。
特に警備員は制服を着用しなければならないため、夏の野外の業務においては、過酷な状況で職務にあたらなければいけないこともあります。
ただ、熱中症が深刻な社会問題となっているなか、警備業界でも空調服の導入がそれぞれの警備会社で進められています。
空調服とは、夏場でも涼しくいられるように改良された服装のことです。
服の両脇の部分に10cm程度の穴が開けられており、その穴からファンで風を送ることによって体を冷やすことができるようになっています。
ファンによる風は体温を上昇させる気化熱を効果的に奪えるため、夏の炎天下であっても厳しい暑さを感じにくい構造になっているのです。
ただし、警備服を勝手に空調服に改良するようなことは許されません。
というのは、警備員の制服は決められた様式で作られているからです。
もし、勝手に変更を加えるようなことをすれば、罰金を徴収されてしまうこともあるので注意が必要です。
ですから、自分が勤めている警備会社の夏服に不満がある場合は、自分で改良しようとするのではなく、警備会社に空調服の導入や制服の改良を訴え出てみると良いでしょう。
関連記事:「熱中症対策にピッタリ?警備員を始めるなら空調服を知っておこう!」
施設警備や夜勤の仕事!働き方で暑さ対策をしよう
空調服が導入されていても、夏の暑さは警備業に就く者にとって非常に厄介です。
夏でも涼しく仕事がしたいなら、自分でもできる暑さ対策を実践してみましょう。
たとえば、警備業のなかには主に室内で仕事ができる施設警備員というものがあります。
施設警備員とは、オフィスビルや商業施設などで、主にパトロールや監視を行う警備員のことです。
ビルの中や商業施設内は、基本的に空調が効いていることが多いため、施設警備員であれば夏場でも涼しい環境で働くことができます。
ただ、警備会社によっては、施設警備員になるにあたって資格の取得が必要なこともあります。
もし、施設警備員になるのが難しいなら、夜勤で働いてみるというのも暑さ対策のひとつです。
夜勤なら、日勤に比べて比較的涼しい環境で働くことができます。
特に炎天下を避けられるというのは、夜勤で働く大きな利点のひとつです。
ただ、夜勤を始めるとなれば、生活スタイルは大きく変わることになるでしょう。
昼夜逆転の生活では体調を崩しやすいため、夜勤を始めるなら体調の管理には十分に気をつけなければなりません。
それから、服装を考えることも暑さ対策の一環です。
より快適に夏場の職務を乗り切るために、空調服を採用している警備会社を探すというのもひとつの手です。
もちろん、仕事中は水分補給をこまめにとって、体調を整えたうえで仕事に臨むことも忘れないようにしましょう。
関連記事:「夏の勤務は過酷なの?警備員が快適に働くための暑さ対策!」
インナーや靴下で!警備員が実践すべき寒さ対策
真冬の警備業務も、夏場と同じように大変なものです。
警備員は天候や気温に関係なく仕事にあたらなければいけないので、真冬に野外で交通誘導や人の案内をする際は、しっかり防寒対策をしておく必要があります。
警備員の制服は、一目でそれとわかるように作られているため、支給されている制服や防寒着の上から何かを羽織って対策することは基本的にできません。
したがって、防寒対策をするとなると、インナーや防寒着の下に羽織れるものを着用するということになります。
インナーとしては、やはり特別な化学繊維で作られているものが最適です。
化学繊維は短時間で温まる性質を持っているので、冬場の野外では欠かせないインナーの素材だと言えます。
制服のほかに防寒着が支給されるなら、ワンサイズ大きめのものを着るようにするのも対策のひとつです。
大きいサイズの防寒着なら、その下にセーターやトレーナーなどを重ね着することもできます。
また、特に対策をしておきたいのが足元です。
立って仕事をする場合、足元から冷えてくるので、厚めの靴下を履いたり、靴底にカイロを張り付けたりして、しっかり足元の寒さ対策をしておきましょう。
取り決めを守ろう!警備員の服装変更届とは
警備員には、警備業で着用する服装を管轄の公安委員会に届出する義務があります。
この届出のことを服装変更届といいます。
服装変更届は実際に業務を行う前日までに手続きしなければいけないため、忘れずに必要事項を記載して提出しなければなりません。
提出するのは届出の用紙と、業務で着用するものを身につけて撮影した写真です。
写真は前面から撮影したものと、側面から撮影したものの2枚必要になることも覚えておきましょう。
また、服装変更届では、標章の大きさや形式についても記載しなければなりません。
標章については、雨合羽や防寒着などに付いているものも記載する必要があります。
警備員は必ず標章を付けて職務にあたらなければいけないので、標章に関してもしっかり届出しなければなりません。
標章を外したまま業務に就いたり、届出した服装を勝手に変更したりすれば、法律違反となって罰金を科されてしまうこともあります。
警備業に就く者としては、服装変更届を提出することと、提出した服装に従うことは第一に守るべき義務です。
自分でも関連法をしっかり確認して、きちんとした服装で業務に臨めるようにしましょう。
関連記事:「警備員につきもの!服装変更届出ってどんなもの?」
警備員の服装には理由がある!
警備員の服装が法律で決められていることには、きちんとした意義や目的があります。
警備業に携わる者なら、まずはしっかりした服装で職務に臨むことを心がけましょう。
ただ、暑さ対策や寒さ対策に関しては、空調服の導入など、警備会社によって対策の仕方が異なります。
不満があるなら警備会社に要求してみるなど、自分でも実践できる対策を試してみると良いでしょう。
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