警備コラム記事

警備員の仕事は労災の適用対象?警備の仕事と労災の関係


警備員の仕事にはビップなどの警護から雑踏における警備までさまざまなタイプの業務があり、業務内容によってはケガなどの危険度が高くなるものもあります。
  
万が一、警備の仕事中にケガをした場合には労災保険の適用があるのかどうかは気になるところでしょう。
  
そこで、労災保険の仕組みを正しく理解したうえで、警備員は労災保険の適用対象となるのか、委託業務や請負業務など契約形態によって労災の適用関係が変わってくるのかどうかについてお伝えします。
  




そもそも労災保険とはとはどんな制度




警備員の仕事に対する労災の適用関係を理解するためには、労災の仕組みを知ることが必要です。
  
労災保険の正式名称は労働者災害補償保険で、仕事中や通勤中のけがなどに対する補償が行われる社会保険制度です。
  
労働基準法では業務中の災害によって労働者が被災した場合、事業主が補償を行うことを義務付けています。
  
小規模事業者でもこの義務を確実に履行できる体制を整えるために、社会保険として労災保険が制度として作られました。
  
その際、労働基準法では補償外である通勤中の被災まで適用対象が広がったという経緯があります。
  
原則として、個人・法人などの業務形態や従業員数などの事業規模を問わず、従業員を採用しているすべての事業所が適用事業所となります。
  
労災の適用対象者として仕事中のけがなどに対する補償を受けるためには、業務遂行性と業務起因性の2つを満たすことが条件です。
  
業務遂行性とは事故などが業務中に発生しているかどうかのことで、業務起因性とは業務と関係あることによって生じた事故かどうかを指します。
  
警備会社に雇われて仕事をする場合、警備会社は労災の適用事業者として扱われ、実際に警備業務を行う従業員は適用対象者となります。
  
そのため、警備員は原則として労災保険の対象として補償を受けることが可能です。
  






委託業務中による警備中のけがと労災の適用関係




警備員が警備業務中に事故で被災しケガなどをした場合は労災保険の対象となりますが、どの事業所の保険が適用されるかについては業務の契約形態によって変わってくることがあります。
  
警備員は警備を行う仕事先に出向いて業務を遂行するのが一般的です。
  
そのため、労災の適用関係を考える場合、派遣された現場を管轄している会社の労災が適用される可能性もあれば、雇用主である警備会社の労災として適用を受ける可能性もあります。
  
業務形態は大きく分けると委託業務と請負業務があります。
  
そのうち委託業務とは建設現場やイベント会場の警備について警備方法を一任されて警備を行う形態の業務契約です。
  
委託業務の特徴は、現場を監督している建設会社やイベント会社は具体的な警備方法について口を出さずに任せるのが基本となっている点にあります。
  
警備に関する事故が発生して警備員が負傷したとしても建設会社やイベント会社の責任とは言い切れません。
  
そのため、警備会社の労災として扱うことになるのが一般的です。
  






請負業務中の警備中のけがと労災の適用関係




一方、警備業務の契約が請負契約だった場合は、原則として警備員を派遣した警備会社ではなく現場を監督している会社の労災が適用されることになっています。
  
警備業務契約が請負契約になるケースは少ないですが、一部の建設現場などでは請負契約のケースもあります。
  
また、契約形態にかかわらず、実質的に警備員が建設現場の作業員等と一体となり建設作業に従事すると認められるようなケースも、事故による労災は建設会社の労災が適用されることになるとされています。
  
実際には判断が難しいケースもあるため万が一事故が発生した場合は専門家や労働局などに適用関係について確認することをおすすめします。
  
警備の仕事は危険が伴うこともある仕事ですので、警備員を目指す人は労災についての基本的な知識を知っておく必要があるでしょう。
  


  
  
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