警備の仕事は社会的に低く見られがちですが、公共のスペースでの安全を守る施設警備業務や交通安全を守る交通誘導業務など、その職責に対する社会的な要請はこれからもますます高いものになるでしょう。
そうした警備業務に関してはいくつかの国家資格があり、取得しておくと求人での需要や待遇面での優遇が期待できます。警備業に意欲的に取り組もうとしている方にはぜひ取得を検討していただきたいところです。
今回は警備に関する国家資格のなかでも空港警備に関する資格「空港保安警備業務検定」について説明します。
☆「空港保安警備業務検定」ってどんな資格?
警備の仕事に関する国家資格は主に警備の業務責任者の資格である「警備指導教育責任者」と「機械警備業務管理者」、そして警備員の能力の証明となる「警備業務検定」とがあります。
「警備業務検定」には施設警備業務、交通誘導警備業務、雑踏警備業務、貴重品運搬警備業務、核燃料物質等危険物運搬警備業務、そして空港保安警備業務の6種類あり、それぞれ1級と2級の2段階の等級が設定されています。
「空港保安警備業務検定」は数ある施設警備のなかでも空港警備に関する能力を認定する資格で、国の安全保障上重要な施設である空港での施設警備や手荷物検査など空港ならではの警備業務に関する知識と技術を学ぶことができる検定です。取得すれば空港での警備の仕事での需要はもちろん、他の警備業務検定と同様に警備業における上位資格である「警備指導教育責任者」の資格取得の足掛かりとなります。
☆「空港警備保安業務検定」の取得方法
6種全ての警備業務検定において、2級はだれでも受験資格があります。1級は2級合格後実務経験1年以上が受験資格となりますから、まずは2級取得を目指しましょう。
取得の仕方は2つあって、1つは直接検定と呼ばれる試験を受けて資格を取得する方法です。試験は筆記試験と実技試験があり、全国の都道府県の公安委員会が試験を実施しています。
もう1つの方法は講習を受けて修了考査を受講して取得する方法です。直接検定での合格率は約75%と高いので、しっかり準備すればどんな方でも合格できるでしょう。
警備会社のなかには資格取得支援制度ありと求人広告に記載しているところも多く、その場合は未経験者でも検定費用を会社に出してもらえるようです。より確実に資格を取得したい場合には空港保安警備教育システムや一般財団法人空港保安事業センターというところが主催している講習を受けるとよいでしょう。受講料は31,500円でこの受講料も会社が出してくれる場合が多いです。
☆空港警備の仕事内容ってどんなの?
では一般的に空港での警備業務とはどういったものなのでしょうか?大きく分けて空港の施設の管理や警備に関する業務と手荷物や貨物の検査に関する業務の2つに分けられます。
まず空港施設の警備ですが、主なものは空港ターミナルビル内の保安警備で、この業務には施設警備だけでなく防災業務や急病人発生時の応急処置なども含みます。そして空港敷地(制限区域)や敷地境界線、監視塔や管制塔などの空港運行施設の巡回警備も担当します。
これらの施設は空港の安全管理上も重要な施設なので空港の施設に関する知識に精通していなければなりません。そして手荷物や貨物に関する業務では金属探知機やX線検査に関する機器などを使用して不審物のチェックなどを行います。モニターを監視する業務も多いので専門的な知識や経験も必要になります。警備業務のなかでも比較的難しい業務やバラエティーに富む業務が多いのが空港警備業務です。
☆「空港保安警備業務検定」を取得してからのキャリアプラン
近年はテロ事件などの多発などの影響もあり、空港の警備はますます需要のある警備業務だといえるでしょう。
しかし残念ながら警備業に関してはつなぎの仕事として業務についている方も多く、向上心を持って業務に取り組んでいる方は少数派と言えます。
したがって逆に言えば「空港保安警備業務検定」などを取得して積極的に警備業務に取り組むと、比較的簡単に警備会社内での評価を上げることができるでしょう。特に空港警備は警備業務のなかでは専門性の高い業務ですので、資格を取得して空港での業務経験を積めば有用な人材として重用されます。空港警備は危険をともなう業務ではないかと不安に思うかもしれませんが、他の施設警備の業務と違って仲間の警備員や常駐する警察官との連携が非常に重要な仕事ですので、単独で業務にあたることはほとんどありません。
そしてこの検定を取得して警備業務のなかでの上位資格である「警備員指導教育責任者」の資格の受験資格を得られれば、警備会社で管理職にステップアップすることもできます。警備業務に対して前向きに取り組む方にはぜひ取得をおすすめしたい資格のひとつです。
