警備資格ガイド記事

警備系の有望資格セキュリティ・プランナー:キャリアプランや試験の難易度と合格率を解説


警備業界における資格のひとつである「セキュリティ・プランナー」は、非常に有望な資格です。警備員としてのスキルを磨いてきた実務経験者にとっては、ぜひ挑戦すべき資格のひとつと言えるでしょう。
  
この記事では、警備業界で生かせる資格を紹介し、キャリアプランを考えた「セキュリティ・プランナー」の位置付けを確認します。
  
さらに、取得のための試験内容や難易度、また合格率について解説します。
  

 


警備の仕事には国家資格・公的資格・民間資格の3種類の資格がある




警備業界で生かせる資格は大まかに分けると、国家資格・公的資格・民間資格の3種類があります。
  
  
■警備の仕事に関連する資格(その1):「国家資格」
  
国家資格には、警備業法や国家公安委員会規則などにより定められた「警備業務検定」「警備員指導教育責任者」及び「機械警備業務管理者」の3つがあります。
  
警備業務検定」は、警備業務に関する技能や知識が一定のレベル以上であることを公的に認証する検定試験です。
  
特定の施設や沿線での警備業務を担当する警備要員には、法令により有資格者の配置が義務となっています。
  
この警備業務検定には1級と2級の区別があります。
  
2級は警備業務を担うプロフェッショナルとして専門知識や能力を持っており、現場でのリーダー的な役割を担える人材であることが証明されるのです。
  
また、1級の取得には、そのような2級の知識・能力に加えて、現場の統括管理を担うスキルが期待され、指揮力や監督力が要求されます。
  
  
2つ目の「警備員指導教育責任者」は、警備要員の質的向上を図るための教育指導を担当する責任を担います。
  
警備員の教育指導には計画書の作成が必要です。
  
この資格を持つ者は計画書の作成はもとより、その内容に沿って警備員の教育と管理を担うことになります。
  
また、警備員を擁する警備業者には、その営業所ごとに警備員指導教育責任者を選任する必要があります。
  
3つ目の「機械警備業務管理者」は、機械警備を行う際の専門知識・管理能力を有することを認証する資格です。
  
機械警備とは、警備対象施設内に警備員を配置せずに、機械装置によって異常を感知し、その情報を警備業者の基地局で受信して、警備行動を行う警備体制のことです。
  
この基地局には、機械警備業務管理者の選任配置が警備業法で定められています。
  
  
■警備の仕事に関連する資格(その2):「公的資格」
  
警備業務にはさまざま種類があり「第1号警備業務」から「第4号警備業務」までの区分が設けられています。
  
そのうち、第1号警備業務に含まれる「施設警備業務」を担当する警備員に必要な資格が、東京消防庁などが認定する「自衛消防技術認定」です。
  
施設警備とは、官公庁や事務所ビルなどの建物に常駐の警備員を配置して、出入管理や巡回を行う警備方法になります。
  
このような施設で、一定規模を超えると自主的な防火体制を備えておくため、自衛消防技術認定証を有する人材の配置が義務となっています。
  
常駐の警備員にはこの資格が要求される場合があるのです。
  
同じように、消防関連の資格として「防災センター要員講習」があります。
  
施設内の防災センターで、消防用設備の操作や監視に従事する要員になるには、先に述べた自衛消防技術認定証と防災センター要員講習修了証の両方を持っている必要があるのです。
  
  
■警備の仕事に関連する資格(その3):「民間資格」
  
警備業務に活かせる民間資格にはいくつかの種類がありますが、最も重要なものは一般社団法人全国警備業協会が認定する2つの資格です。
  
それは「セキュリティ・プランナー」と「セキュリティ・コンサルタント」です。
  

 


セキュリティ・プランナーの役割と取得のための基本情報





■セキュリティ・プランナーとセキュリティ・コンサルタント
  
セキュリティ・プランナーは、警備対象に合わせた最適な防犯や防災を実現するための企画立案から実行までを統括するプロフェッショナルに与えられる資格です。
  
警備業務全般について、深い知識と実行能力が要求される職能です。
  
その上位資格として、セキュリティ・コンサルタントがあります。
  
セキュリティ・プランナーの業務をカバーしつつ、クライアントのリスクについて、警備業を超えた俯瞰的視点からリスクの低減策を提言する役割が期待されるのです。
  
  
■セキュリティ・プランナー講習制度の概要
  
セキュリティ・プランナーを取得するには、一般社団法人全国警備業協会が主催する「セキュリティ・プランナー講習」を受講しなければなりません。
  
この講習には、セキュリティ・プランナーとして必要な講義と技能訓練が含まれます。
  
講習の最終段階には、知識と技能が一定のレベルを超えているかどうかを検証するための筆記試験が設けられています。
  
  
■セキュリティ・プランナー講習の受講資格
  
ほぼ制限はありません。
  
学歴や警備員としての職歴、また全国警備業協会に加盟しているかなどに関係なく受講できます。
  
ただし、警備業という業界の性格から「欠格事由」が設けられています。
  
次のような欠格事由に該当する者は受講資格がありません。
  
まず、満18歳未満や、成年被後見人、被保佐人、または破産者であって復権を得ていない者は資格がありません。
  
ここで共通しているのは、契約しても無効扱いとなる民法上の無能力者に相当する点です。
  
次に、禁固以上の刑に処せられたり、警備業法の規定に違反して罰金刑に処せられたりして、執行を受けなくなって5年を経過していない者も受講が認められないのです。
  
  
ここで「5年」という期間は、警備業法上のもうひとつの欠格事由にも出てきます。
  
最近5年間で、警備業法やその命令規定などに違反したり、警備業の要件に関しての重大な不正行為を行ったりすると講習受講ができません。
  
さらに、反社会的な要素についても厳しく排除されます。
  
適用されるのは、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)です。
  
この第12条、または第12条の6の規定による「命令」、または第12条の4第2項の規定による「指示」を受けた者で、その命令または指示を受けた日から3年を過ぎない者は欠格となります。
  
最後に、常識の範囲ではありますが、アルコール、麻薬、大麻、あへん、また覚醒剤の中毒者には受講資格は与えられません。
  

 


警備業界でのキャリアアップ・プランとセキュリティ・プランナー取得のメリット




警備業界内でキャリアアップしていくことを考えた場合、すでに述べた資格のなかから自分の目的に合わせて計画的に取得するとよいでしょう。
  
ここで、節目ごとに取得しておくと次のステップに移りやすくなる資格について具体例を考えてみます。
  
まず、入社してすぐであれば、国家資格の「警備業務検定」を取得しましょう。
  
キャリア5年目までに2級、10年目までに1級を目指すのが一応の目安になります。
  
資格取得によって手当などが支給されることも多く、実際の収入が増える効果もあるでしょう。
  
  
さらに、5年目あたりに公的資格である「自衛消防技術試験」や「防災センター要員研修」などを受けておくと、仕事の幅が広がります。
  
キャリアが10年あたりになると、現場での指導監督的役割を担う立場になると考えられます。
  
その際に役に立つのが、国家資格としての「警備員指導教育責任者」です。
  
これは、警備業務の管理を統括する立場であれば、必須の資格と言えます。
  
指導監督的な実務経験を積んでいき、キャリアが15年ほどになると民間資格である「セキュリティ・プランナー」が視野に入ってきます。
  
  
警備員の指導監督だけではなく、警備計画を立案・統括するプロフェッショナルとしてのスキルを証明するには「セキュリティ・プランナー」は有効な資格と言えるのです。
  
なお、官公庁での警備業務の入札では、これらの資格を持っていなければ参加できない場合があります。
  
そのため、有資格者は資格手当などの面で優遇され、社会的責任が重い立場での仕事はモチベーションを高めてくれることでしょう。
  

 


セキュリティ・プランナー講習のカリキュラムと試験内容




3日間の日程で、初日は主に警備業務の基礎やセキュリティ・プランナーの役割を学びます。
  
2日目は、具体的な警備業務とそのセキュリティ・プランの作成について見たあとで、午後から技能実習が始まるのです。
  
なお、座学で学ぶ項目は施設警備、保安警備、機械警備、雑踏警備、交通誘導警備、貴重品輸送警備、身辺警備など多岐にわたります。
  
3日目は、技能実習の続きを午後まで続け、最後に100分間の技能試験、50分間の学科試験を受験するのです。
  

 


セキュリティ・プランナー講習の開催日程・募集人員・難易度・合格率などについて




北海道・関東・中部・近畿などの地区別に年に1〜2回程度開催されています。
  
たとえば、2020年は1月22日から24までの期間で募集人数は100名です。
  
難易度は講習最終日に行われる終了考査について、技能試験も学科試験も両方共正答率80%以上を達成する必要があるので、簡単な試験ではありません。
  
合格率については、第1回から第8回までの平均で72.5%となっています。
  

 


セキュリティ・プランナーはキャリアプランの目標に最適




警備員としてのキャリア形成を考えるとき、経験年数に応じたさまざまな資格を取得しておくことは重要です。
  
具体的な収入の向上だけではなく、モチベーションの維持にも重要な役割を果たすからです。
  
長期的な視野でキャリアアップを図るのであれば、キャリアプランの最後の段階に計画しておくとよい資格がセキュリティ・プランナーと言えます。
  


  
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