警備員の一般的な仕事内容には、イベント会場などで誘導を行う雑踏警備や、国内外の重要人物を護衛する身辺警備など、さまざまなものがあります。
その中でも、商業施設やオフィスビルなど、施設内の巡回や管理を行う警備のことを施設警備といいます。
警備員というと、建物に常駐して保守管理を行う、この施設警備のことを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな施設警備員の主な仕事内容について紹介します。
どのような場所で働くの?施設警備員の代表的な勤務場所とは
施設警備とは、主に施設内に常駐して、建物の保守管理を行う警備業務のことです。
警備業法の区分では、施設警備は「1号警備業務」とされ、4号まである警備の仕事内容の中でも最も一般的な警備業務だといえます。
施設警備員の主な仕事内容は、建物入り口での立哨や施設内の巡回、駐車場での人や車の受付や有事の際の緊急対応などさまざまです。
また、勤務する施設によっても仕事内容は多少なりとも変わってきます。
たとえば、警備員の勤務先で多いのがショッピングセンターなどの商業施設です。
商業施設は日中の営業が中心となるため、夜間の仕事では施設の営業終了後の施錠や人が残っていないかという巡回などが中心となります。
一方、夜間でも運営されている病院施設などでは、深夜でも日中と同じような業務をすることなどもあり、このように勤務する建物によって施設警備員の仕事内容はさまざまなのです。
施設警備員の勤務場所には、ほかにもオフィスビルや公共施設、大学などの教育施設やホテルといった場所があります。
遊園地やテーマパーク、あるいは空港などといった場所も施設警備員の代表的な勤務地のひとつです。
もちろん、立哨や巡回など、基本的な仕事内容は同じですが、規模の大きさや職場の雰囲気などは勤務する場所によってかなり変わってきます。
そのため、施設警備員として働くなら、自分の勤務先がどのような施設になるのか、あらかじめしっかり確認しておくことが大切になるでしょう。
施設警備員の代表的な仕事内容その1:立哨
施設警備員の代表的な仕事内容は、主に「立哨」「巡回」「受付」そして「緊急対応」の4種類です。
その中でも、立哨は施設警備員の最も基本的な業務です。
オフィスビルなどの入り口で、門番のように立っている警備員を見たことがないでしょうか。
立哨とは、要するに建物の玄関などで不審者がいないかどうか立ったまま監視する業務のことです。
現場によっては、座って監視する「座哨」や、歩きながら行う「動哨」などをする場合もありますが、いずれにしてもこの業務の基本的な役割は不審者の監視やトラブル発生時の対応です。
ただ、実際の現場では、立哨中に不審者を発見したり、何かトラブルに対処したりすることはほとんどありません。
そのため、立哨という業務では、基本的には入り口や施設内のロビーなどで立っているだけということが多いでしょう。
とはいえ、立哨は意味のない仕事というわけではありません。
警備員が立っていることで、何か良からぬことを考えていた人が犯罪を思いとどまるということもあるのです。
このように、立哨は抑止力という意味で重要な役割を持つ仕事となっています。
もちろん、立哨といっても、1日中玄関やロビーに立っているわけではなく、30分~1時間程度の交代制で業務に就くことになるのが一般的です。
施設警備員の代表的な仕事内容その2:巡回
一カ所に立って監視する立哨とは違って、巡回は施設内をあちこち巡りながら監視する施設警備の仕事です。
巡回業務では、決められたルートに従って施設内を回り、異常がないか逐一確認していきます。
基本的には歩いて回るだけの仕事ではありますが、非常階段なども巡回ルートに含まれていることがあるため、人によっては体力的に意外と大変だと感じる業務かもしれません。
大きな施設に勤務する場合、巡回ルートも複数かつ複雑となる傾向があります。
ルートを覚えることも巡回の仕事のひとつであるため、任務に就いたらまずは巡回ルートを覚えるというのが施設警備員の第一の仕事です。
ただ、規定のルートさえ覚えてしまえば、巡回の仕事は決して難しいものではありません。
所定の場所に行って、後は異常がないか確かめるだけです。
施設警備員の代表的な仕事内容その3:受付(出入り管理)
商業施設やオフィスビルなどには、正面玄関と裏口という2つの入り口があるのが一般的です。
オフィスビルの正面玄関には、女性の受付が座って対応していることが多いため、施設警備員の受付は主に裏口の出入り管理という場合が多いです。
ただし、裏口とはいえ、人や車の出入りがないわけではなく、むしろ正面玄関より出入りが活発な施設も少なくありません。
特にデパートなどの商業施設では、商品の搬出入で多くの車が出入りします。
時間帯によっては、ひっきりなしに搬出入の車がやってくるので、裏口を任された施設警備員は対応に追われることになります。
もちろん、大学や図書館などの施設では、施設警備員が正面入り口で受付をすることも少なくありません。
正面でも裏口でも、不審者を施設内に入れるわけにはいかないため、受付での出入り管理は意外と重要な業務でもあります。
ただ、業務にまだ慣れていない段階では、出入りする人の顔や名前もはっきり覚えられていないことも多いものです。
そのため、施設の関係者を受付で足止めしてしまったり、逆に関係者ではない人物を施設内に入れてしまったりなど、ミスも起こりやすい現場だといえます。
また、こうした出入り管理の他、受付では監視カメラの監視業務なども仕事内容に含まれることがあります。
施設警備員の代表的な仕事内容その4:緊急対応
施設警備では、立哨や巡回の最中に緊急事態が発生することもあります。
たとえば、不審者を発見したり、傷病者を見つけたりといったことです。
もし、勤務中にそのような現場に遭遇したら、施設警備員はその場その場で然るべき対応をしなければなりません。
これが緊急対応です。
もちろん、警備員には警察官のような権限はなく、たとえ不審者を発見したとしても、その人物がまだ何も罪を犯していない状況では、逮捕や拘束といった強硬的な手段を取ることはできません。
緊急対応では何か特別なことをしなければいけないというわけではありません。
不審な人物がいればそれを上司に報告したり、傷病者がいれば119番に通報したりするなど、その場その場で自分のできることをするのが施設警備員の緊急対応です。
もちろん、緊急事態が発生した際に、自分がどのような行動をとるべきなのかということは、普段の勤務中からしっかり想定しておく必要はあります。
このように、事前の準備をしっかり行っておくことが、施設警備員に求められる大きな資質だといえます。
求人でも有利になる?施設警備員が取っておきたい資格
施設警備員になるには、基本的に特別な資格は必要ありません。
しかし、施設警備員になるなら、取得しておいたほうが良い資格というものはあります。
特に「上級救命講習」と「自衛消防技術試験」は施設警備員にとって重要な資格です。
上級救命講習は、主に傷病者を発見した際の対応に関する資格です。
つまり、応急処置の基礎を学べる資格になります。
自衛消防技術試験は、火災や地震発生時の緊急対応に関する資格です。
いずれも、持っているだけで施設警備員としての仕事の幅が広がり、求人に際しても条件面で優遇してもらえることが多くなるので、機会があるならぜひとも取得しておいたほうが良いでしょう。
実際、緊急事態が起こったときに慌てず動けるように、これらの資格を取得する施設警備員も少なくありません。
人気の警備業!準備を万全にして施設警備員を目指そう
施設警備員は、警備業の中でも人気の高い仕事です。
立哨や巡回など、足腰を使う業務もあるものの、基本的には多くの体力を使うこともなく、定年後のセカンドキャリアや体力に自信のない人にも十分務まる仕事だといえます。
もちろん、受付業務や緊急時の対応など、業務には相応の責任も求められます。
施設警備員を目指すなら、資格の取得も視野に入れつつ、責任を持って仕事に臨めるように努めましょう。
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