警備業にはさまざまな仕事があります。
施設内の巡回業務を行う巡回警備や、現金輸送車などを護送する現金輸送警備、また花火大会やイベント会場などで誘導などを行う交通誘導警備など、多岐にわたります。
その中でも、要人やVIPの身を守る身辺警備は、ボディガードとも呼ばれ、映画やドラマなどでも描かれる花形の警備業です。
今回は、そんな身辺警備の仕事内容や種類、必要な資格など、基本的な情報を紹介します。
人々の生命と財産を守る仕事!第4号業務の身辺警備とは
警備業は仕事内容が多岐にわたるため、それぞれの仕事内容に応じて業務が細かく分類されています。
たとえば、施設内の巡回を主な仕事内容に持つ施設警備は、第1号業務に分類される一方、イベント会場などでの誘導を主とする雑踏警備は、第2号業務に該当する警備業です。
その中で、主に要人のボディカードを行う身辺警備は、第4号業務に分類されています。
第4号業務に類別される身辺警備は、依頼人の身辺を保護するのが主な仕事内容です。
依頼人に身の危険があれば体を張って守ったり、依頼人の財産が脅かされる事態が発生すれば、速やかにその危険を排除したりと、対象者の生命と財産を守るのが身辺警備の主な役割です。
身辺警備の対象は、要人やVIPばかりとは限りません。
ストーカーの被害に苦しんでいる人や、変質者が出没したエリアで登下校している小学生など、一般の人々も警備の対象になることがあります。
暴漢やテロリストから対象者を守るだけではなく、交通事故や自然災害などから人々を守るという使命も背負っているため、さまざまな警備業の中でも特に責任を伴う業種といえるでしょう。
身辺警備に資格は必要?
対象者の生命と財産を身を挺して守る身辺警備は、それだけ危険を伴う仕事でもあります。
対象者のみならず自分の身も守る必要があるため、警備員としての経験はもちろん、護身術なども身につけておく必要があるでしょう。
身辺警備員になるためには、何か特別な資格を取得する必要はありません。
身辺警護業務を請け負っている警備会社に就職することで、身辺警備員として働くことができます。
もちろん、命の危険を伴う仕事でもあるため、警備会社に就職したからといって、すぐに身辺警備業務を任されるようなことはほとんどありません。
また、応募条件に空手の有段者や、柔道や剣道の経験がある人を優遇するなど、特別な条項を設けている警備会社も多くあります。
ただし、そのような場合でも採用後は新人研修などを受け、身辺警備について知識と経験を学んでから実際の業務に就くという流れが一般的です。
このように、身辺警備員になるための特別な資格は必要ないものの、実際には空手・柔道などの有段資格者などが重宝される傾向があります。
また、「警備指導教育責任者」という資格も持っていると有利な資格のひとつです。
「警備指導教育責任者」は国家資格で、資格取得には直近5年のうち警備員として3年以上の実務経験が必須条件です。
取得は簡単ではありませんが、取っておけば身辺警備員を養成できるようになりますし、独立してボディガードの任務に就く場合などには必須の資格です。
関連記事:「警備の仕事で収入アップ!警備員指導教育責任者になるための講習とは」
資格によっては優遇される!身辺警備に有利な資格って?
身辺警備には、基本的には特別な資格も必要なく、未経験者でも就くことができる警備業のひとつです。
ただし、何の資格もない人材に比べると、資格を持っている人材は給料や待遇面で優遇される傾向があります。
たとえば、空手や柔道の有段者をはじめ、何らかの護身術や制圧術を身につけている人材は業界でも重宝されます。
また、以前に警備業務に携わっていたといった実務経験も、給料や待遇面での優遇を勝ち取りやすい条件のひとつです。
そのほか、自動車運転免許や語学力を示す資格を持っていることも有利になります。
身辺警備では、外国の要人やVIPのボディガードをすることもあるため、語学関係の資格を持っている人材は特に貴重な存在です。
身辺警備はその場その場の状況に応じて臨機応変な対応力が求められる仕事ですから、さまざまな場面に対応できるような資格を持っていることは大きなメリットでしょう。
どういう違いがあるの?身辺警備の種類
身辺警備には、さまざまな種類があります。
たとえば、一般的なボディガードと、いわゆるSPと呼ばれるセキュリティポリスは厳密には異なります。
一般的なボディガードが民間警備会社などに属する身辺警備員であるのに対し、セキュリティポリスは警視庁に所属する警察官、つまり公務員です。
セキュリティポリスは、主に国家にとって重要な要人の警護が主たる業務です。
総理大臣をはじめ、海外から来日した要人などは、国の依頼によってセキュリティポリスが警護にあたります。
セキュリティポリスになるためには、当然公務員試験に合格する必要があり、この点が資格なしでも就業できる民間のボディガードとの大きな違いです。
公的機関に所属するボディガードには、セキュリティポリスのほかにも皇宮護衛官という職種があります。
皇宮護衛官とは、天皇や皇族といった皇室関係の身辺警備を請け負うボディガードのことです。
セキュリティポリスが警視庁に所属しているのに対し、皇宮護衛官は皇宮警察本部という部署に所属する人員が充てられます。
もちろん、いずれの身辺警備であっても、ボディガードとして対象者の生命や財産を守るという基本的な仕事内容は変わりません。
身辺警備に必要な資質は?どのような人が向いている?
身辺警備は、人の生命や財産を守る仕事です。
もし、身辺警備員が職務を怠れば対象者が命を落としてしまうこともあるだけに、身辺警備に就くボディガードには高い責任意識が求められます。
もちろん、身体能力が高い人や、護身術を身につけているという人も、身辺警備員になるべき素養を備えているといえるでしょう。
しかし、そうした身体的な条件以上に、責任を持って仕事に臨めるということこそ、身辺警備員に求められる重要な資質です。
また、危険をいち早く察知して、臨機応変に行動するには高い集中力が必要です。
それに加えて、いざというとき危険を恐れず動ける熱意もなければなりません。
そのような高い集中力と仕事に臨む熱意があることも、身辺警備に向いているといえるでしょう。
基本的には体を使う仕事のため、内向的であるよりは外交的、インドアよりアウトドアで活動するのが得意な人に適した仕事です。
身辺警護の志望動機で多いのは?
身辺警備は、SPやボディガードとしてテレビドラマや映画などでも描かれることの多い題材です。
それだけに、ドラマや映画を見て憧れを持つ人も多く、志望動機でもそのような理由が多いようです。
また、身辺警備は身体的な資格や経験を活かせる仕事でもあります。
小さいころから空手を習っていた人や、スポーツ経験や格闘技の経験なども警備の仕事に生かすことができるでしょう。
したがって、そのような経験を人の役に立てたいというのも、身辺警護に多い志望動機のひとつです。
身辺警護は、ときに身の危険を伴う可能性もあるため、ほかの警備業に就く警備員や一般のサラリーマンなどに比べて年収も高い傾向にあります。
勤続年数や経験、取得する資格によって年収が上がることもあり、勤務先や職務経験によってはキャリアアップも図れる仕事です。
そうした収入の高さやキャリア形成のしやすさといった点も、身辺警備の志望動機に挙げられるでしょう。
やりがいを感じられる!身辺警備は誇り高い仕事
身辺警護は要人やVIPのみならず、一般に暮らす多くの人々の安全や生活を守る誇り高い仕事です。
公的機関に所属するのでなければ、未経験でも職務に就くことができるという門戸の広さも特徴のひとつです。
もちろん、身の危険が及ぶこともある大変な仕事ではありますが、その分だけ大きなやりがいも感じられるため、警備の仕事に就きたいならぜひ身辺警備も選択肢のひとつに入れるとよいでしょう。
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