警備基礎知識記事

雑踏警備の広報とは「群衆に対するアナウンス業務」のこと


雑踏警備の業務の広報とはアナウンスのことです。
  
イベント会場などで、「速やかに移動してください」などといったアナウンスを聞いた事がある人も多いのではないでしょうか。
  
これは雑踏警備の広報の中でも「規制広報」と呼ばれるものです。
  
この規制広報も含めて、雑踏警備の広報には3種類あります。
  
この記事では、その3種類の広報の違いをまとめたほか、雑踏警備の広報で必要になる「コミュニケーション力」について説明します。
  




雑踏警備の広報・3種類のまとめ




雑踏警備の広報は「情報・規制・禁止」の3通りがあります。
  
まず、「情報広報」は群衆に必要な情報を提供するものです。
  
たとえば、「イベントの開始が遅れている」という状態では、集まった群衆に対して「いつ頃イベントが開かれるか」を伝える必要があります。
  
会場の規模にもよりますが、誘導が同時に必要な規模なら警備員がこれを広報します。
  
また、野外イベントなら悪天候も考えられるでしょう。
  
もし「雨天決行」の野外ライブで想像以上のゲリラ豪雨になってしまった時は、「現在、○○市において大雨警報が発令されております」などの情報を伝えます。
  
イベントが中止になった場合は観客・群衆の怒りを買うこともあるかもしれません。
  
しかし、「なぜ中止しなければいけないのか」という理由を広報することで、不満や興奮を抑えることができます。
  
もちろん、この場合も事務的に伝えるのではなく、会場の人々の気持ちを理解していることが伝わるような口調で伝えることが必要です。
  
次に、「規制広報」は会場の秩序を保つために、群衆に注意をするものです。
  
たとえば、歩行者が車道に広がっている時には「車が通る道を開けていただくようお願い致します」というように注意をします。
  
逆に、車に対し「敷地内では、歩行者の方を優先していただきますようお願い致します」と注意することもあります。
  
規制広報のポイントは、事前に言うことです。
  
一度不法行為が始まってからではそれに続く人が自然と多くなるので、統制が難しくなります。
  
特に、「座り込み」は一度座り込むと移動が面倒なので、動かない人が多いものです。
  
このような事態にならないよう、予防として早めに規制広報をかけていくことが雑踏警備では必要となります。
  
そして最後の「禁止広報」は、より強力な規制広報です。
  
規制広報が「予防」だとしたら、禁止広報は「治療」と言ってもいいでしょう。
  
不法行為をしている群衆に対して「ただちに中止して下さい」というように、強い言葉で警告を発します。
  
具体的には、通行の妨げになる場所に駐車をしている、などのケースがあります。
  
「ナンバー○○の赤の××の持ち主の方は、ただちに車を移動してください。
  
繰り返します。
  
ナンバー○○の…」というアナウンスは誰でも聞き覚えがあるでしょう。
  
これは、内容によっては規制広報となります。
  
両者の境目は明確には決まっていないものの、「明らかに運営が怒っている」と聞いた人が感じるような内容は禁止広報と考えていいでしょう。
  
車の移動でいうと「速やかに」が規制広報で、「ただちに」が禁止広報という区別もわかりやすいかも知れません。
  






雑踏警備の広報で必要なこと




どの種類の広報をするにしても、雑踏警備の広報で必要なことは「群衆の気持ちをよく理解する」ことです。
  
一番避けるべきことは「暴動」ですから、それが起きないように群衆の興奮や不満を上手く鎮める必要があります。
  
たとえば、群衆の一部が軽い問題のある行動をしていた時、通常なら規制広報をかけるところをあえて「情報広報」に抑えるという方法もあります。
  
具体的には、駐車場の入り口にたむろしているグループがいたら、この人たちにどいてもらうためにドライバーに対して駐車場への入り方をアナウンスするなどです。
  
状況によっては、これでたむろしているグループが気づき、どいてくれることもあります。
  
これは一般の仕事や人間関係でいう「相手の顔を立てる」というマナーに近いでしょう。
  
悪いのが群衆の方だったとしても、雑踏警備で大事なことは「全体の仕事が円滑に進む」ことです。
  
そのために人間の気持ちを理解し、あらゆる工夫をすることが重要になります。
  






日頃からコミュニケーション力を意識しよう




雑踏警備の広報には、「人間としてのコミュニケーション力」が重要になります。
  
正しいことを言われても、言い方によっては反発したくなるのが人間の心理です。
  
こうした人間心理もうまく汲み取りつつ、トラブルが起きないようにうまく群衆を誘導するコミュニケーションの技術は、日常生活にも通じるものがあると言えるでしょう。
  
雑踏警備を任された時はこのポイントを意識して、広報に取り組んでみてください。
  


  
  
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