工場での仕事と一言で言っても取り扱うものによって仕事の内容はさまざまです。食品を扱う工場もあれば、紙を取り扱う印刷工場もあります。半導体や液晶、自動車などの部品を作る工場や機械や金属を加工する工場もあります。仕事の内容によっては危険な仕事もあり、作業で自分の身を守るために保護具が必要になることもあるのです。
そこで、頭を守る保護具、ヘルメットの失敗しない選び方について3つのチェックポイントとともにご紹介します。
何で必要なの?ヘルメットが持つ大切な役割とは
工場で働く人の中には勤務中に保護具の着用を勧められたり、義務付けられたりしているという人もいることでしょう。保護具とは、具体的には有害物質に直接触れないようにするための手袋や粉じんなどの侵入を防ぐためのゴーグル、床にある危険物から足を守る安全靴、高いところからの落下を防ぐ安全帯、感電するのを防ぐ絶縁用防具、放射線の透過削減のための防護服などがあります。落下物から頭を守るヘルメットも保護具の一つです。
これらは危険なものを取り扱ったり、リスクのある作業を行ったりする際に身を守るという役割を持っています。ヘルメットは外観に見られる硬い材質だけでできているわけではありません。柔らかさをもった素材も使用されていることで衝撃を吸収する構造になっています。このため、頭上から落下してきた物が頭にぶつかった際に頭に伝わる衝撃を最小限に食い止めることが期待できるのです。作業を行う際に防護具が動きの自由さを制限してしまい、作業のしにくさから煩わしく感じるという人もいますが、体の安全を考えると、とても大切な存在になっています。
大切な役割を十分に果たすためには、使用期限を守ることが大切です。度重なる使用により丈夫なヘルメットもいずれ劣化してきます。一般的には熱可塑性樹脂製のものは3年、熱硬化性樹脂製のものは5年が交換の目安とされていますが、万全な安全と衛生面を考えて1年ごとに交換すると安心でしょう。また、ヘルメットの適切な選び方を知ることも重要です。安全で自分の仕事や環境に合ったヘルメットを着用することがより安心して仕事をすることにつながるのです。
安全性をチェック!大切な頭を守れるヘルメットの選び方
ヘルメットは頭を安全に保護するための用具であることから、JISでは「安全帽」、法令では「保護帽」と呼ばれています。労働安全衛生規則では保護帽と呼ばれるヘルメットについて指定した場所での着用を義務付けていて、義務付けられた現場で着用するヘルメットは検定合格標章が貼り付けられているものでなければいけないと定めています。検定合格標章は、厚生労働省の保護帽の規格に適合しているものであると認められたヘルメットで、型式検定に合格したものにのみ貼り付けられています。
労働安全衛生規則により定められた場所で作業を行う場合はもちろんのこと、それ以外の場所で使用する場合にも、より安全性の高いヘルメットを着用したいと考える場合には、検定合格標章が貼られているかを確認して選ぶと良いでしょう。
材質で選ぶ!用途に適したヘルメット選び
工場で働くことにより負うリスクは、担当する作業内容や取り扱う物によって異なります。そのため、ヘルメットは仕事内容に合わせて適切な材質のものを選ぶことが大切です。
工場の建物の外にある作業場で働くことが多い場合には耐候性の優れたヘルメットが良いでしょう。耐候性に強い材質はFRP(ファイバーグラス・レインフォースド・プラスチック)です。プラスチックの中にガラス繊維を入れることで強度をアップさせています。保温性や耐熱性にも優れ、腐敗しにくい点もこの材質のメリットです。
薬品を使用する作業を担当する場合にはPP(ポリプロピレン)で作られたヘルメットがおすすめです。耐薬品性に優れていて、特に有機系の薬品に強い耐久性があります。耐電性にも優れているほか軽い材質であるため管理しやすいメリットがある一方で、太陽の光にあたることで白くなってしまうなど耐候性には劣っているという特徴も持っています。
電圧におけるリスクがある作業を行う場合に適したヘルメットはPC(ポリカーボネート)とPE(ポリエチレン)、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)により作られたヘルメットです。ただし、PCとABSは薬品への耐性が低いため、薬品を伴った作業を行う場合にはPEが適しているでしょう。また、薬品を使用せず高温での作業が少ない場合にはABS製のヘルメットを選ぶことで安価でバランスの良いヘルメットを手に入れることが可能になります。
デザインも大切!ヘルメットの形から選ぶなら知っておきたいポイント
作業中の長い時間をヘルメット姿で過ごす場合には、デザイン性が気になるという人もいることでしょう。ヘルメットのデザインは見た目の良し悪しといった好みへの対応だけではなく安全性や使いやすさにも考慮されて作られているため、選ぶ際にはチェックしておくべきポイントの一つになります。
つばが無く、一番シンプルでスタンダードな形のヘルメットは頭部前方にひさしが無いため、視界が広がり周囲の様子が確認しやすいというメリットを持っています。また、無駄のないコンパクトさが狭い場所での作業の動きの邪魔にならずスムーズに作業することを可能にしてくれるのです。
前方にひさしのある野球帽のようなデザインのヘルメットは通気性や耐電性、耐溶剤性など幅広いニーズに対応したものであることが一般的です。このタイプはさまざまな作業で使いやすいという利点があります。
同じひさしのあるタイプでもカラーの豊富さデザイン性に優れたヘルメットがアメリカンタイプのものです。アメリカで人気だったデザインが元になっていて、見た目の良さと安全性を兼ね揃えたスタイリッシュなヘルメットになっています。前方のつばの上にヘッドライトがつけやすくなっているという点も特徴です。
ヘルメットの周囲すべてにつばが付いているデザインのものは雨水や日差し、細かい落下物から目などを守ってくれるため屋外・屋内どちらの作業にもおすすめのタイプになっています。側面からの圧力に対する耐久性も強いため、作業中に何かに挟まってしまったり、転倒してしまったりしたときのリスク回避が可能になる期待も持てるのです。
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