市場には多くの商品が流通しています。
普段何気なく手に取るもののなかには、研磨加工が施された製品も多いのです。
このような研磨加工の仕事を行う人は通称「研磨工」と呼ばれています。
研磨工の仕事とは、一体どのようなものなのでしょうか。
この記事では、研磨加工の仕事内容や平均的な年収、さらに研磨加工の仕事に向いている人の特徴について紹介します。
研磨加工の仕事内容
研磨加工の仕事といっても、なかなかイメージがわかないという人も少なくありません。
研磨加工の仕事内容について見ていきましょう。
■研磨加工の仕事内容
研磨とは、簡単にいうと製品の表面を削り、「凹凸をなめらかな状態にする」ことを指します。
この作業を、一般的に研磨加工というのです。
研磨加工には大きく分けて、削るための「研削」、表面にツヤを出すための「琢磨」という作業があります。
これらは2つセットとして実施されることが多く、総称として「研磨」と呼ばれるようになったのです。
ただ、なかには研削・琢磨のどちらかのみの作業を行うケースもあります。
そのため、製品を削って磨く作業そのものを「研磨」と呼ぶことが一般的です。
■どのようなときに作業が行われるのか
研磨加工は基本的に、製品加工の最終工程として行われるケースが多くみられます。
これは、研磨加工によって細かな調整を行えるためです。
ミクロン単位での調整が可能で、製品表面にある突起や異物などをきれいに取り除くことができます。
具体例としては、スマホや自動車部品といった機械製品の多くは、研磨加工が施されたものです。
さらに、スプーンやアクセサリーといった製品の多くも、研磨加工が行われています。
研磨加工があるからこそ、なめらかな手触りと美しいツヤを持つ製品が生まれるのです。
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研磨加工にはどのような種類があるの?
研磨加工と一口にいっても、たくさんの種類があります。
どの種類の研磨加工を施すかは、製品の材質や理想とする仕上げによって大きく異なるのです。
研磨加工の主な種類には、以下のようなものがあります。
■砥石研磨
加工する製品を回転する砥石に当てて研磨する方法です。
場合によっては、砥石を固定した状態で、そこに製品を当てて動かすこともあります。
身近なものでいうと、包丁を砥石で研ぐ行為もこれに該当します。
■研磨布紙加工
砥粒が固定配列された布もしくは紙などで、製品を研磨する方法です。
紙やすりを使って磨くようなイメージです。
■ラッピング研磨
回転するラップ盤という台に製品を当てて、研磨材とすり合わせる方法を指します。
高い平滑化効果があり、鏡面のような仕上がりになります。
■バフ研磨
バフ研磨は別名「ポリシング研磨」とも呼ばれるものです。
柔らかい素材に研磨剤をつけ、製品とすり合わせる方法を指します。
ツヤを出したいときに用いられることの多い方法です。
■バレル研磨
大きな容器のなかに製品と研磨材を入れ、回転もしくは振動させる方法です。
一度にたくさんの製品を研磨できることが特徴であり、大量生産にも向いています。
■電解研磨
電解研磨液に製品を浸し、電流を流して研磨加工する方法です。
電気分解によって製品の表面を溶かし、なめらかな状態に整えることができます。
研磨加工に使用される道具とは
研磨加工に欠かせない道具には、「研磨剤」が挙げられます。
研磨剤は「砥石」と「砥粒」の2種類に大きく分類できます。
砥石とは、研磨剤を固めたものです。
天然物と人工物に分けられ、さまざまな種類があります。
砥粒は粉末状の研磨剤のことです。
加工物にすり合わせることで、製品の表面にツヤを出したり、磨いたりできます。
それぞれ特徴が異なるため、きちんと製品に合う研磨剤を選ぶことが重要になります。
研磨加工の詳しい手順が知りたい!
研磨加工は使う道具などによって、細かい手順が変わってきます。
ただ、おおまかな流れは決まっており、基本的に大きな差はありません。
どのようにして作業を行っているのか、研磨加工の基本的な手順について見ていきましょう。
■【1】下地
まずは大きな凹凸や異物を取り除く、下地の工程を行います。
目の粗い砥石を使って研磨を行うことがポイントです。
この段階では、細かい寸法を気にせずに研磨をしていくことがほとんどです。
この下地の工程は仕上がりに影響をおよぼす、非常に重要なものとなります。
■【2】ならし
次はならしの工程です。
ならしは下地の工程で使ったものよりも、目の細かい砥石を使って研磨を行います。
製品の表面のざらざらとした部分を整えて、表面を平らにしていく作業です。
■【3】ツヤを出す
製品の表面のツヤ出し作業を行います。
ならしの工程よりも目の細かい砥石を使って、付着している汚れを落とし、きれいな状態にしていくのです。
■【4】鏡面仕上げ
最終工程として、鏡面仕上げを行います。
この工程では、その名の通り製品の表面をまるで鏡のように、ピカピカの状態に磨き上げます。
使う砥石の種類を変えていくことによって、仕上がりの細かい調整が可能です。
研磨工の平均的な年収について
仕事選びの際、重要になるのが「年収」です。
2015年の「賃金構造基本統計調査」によって公表されたデータによると、バフ研磨工の平均的な年収は「約408万円」だとされています。
内訳として、男性の場合は「約438万円」、女性の場合は「約290万円」となっています。
ただし、この年収はあくまでも平均です。
実際に自分が働く場合とは大きく異なる可能性があるため、仕事選びの際はしっかりと年収について確認を行いましょう。
関連記事:「知っておきたい!研磨工の年収はどれくらい?」
研磨加工の仕事に向いている人の特徴
人によって仕事の向き不向きは異なります。
研磨加工の仕事に向いている人には、どのような特徴があるのでしょうか。
主な特徴には、以下のようなものが挙げられます。
■モノづくりが好き
研磨加工は製品を仕上げる、最終工程として行われることが多い仕事です。
さまざまな工程を経て徐々に製品が完成していき、その仕上げとして業務に携われることは、非常に興味深いものといえます。
モノづくりが好きで、製品を作る工程に興味がある人は、研磨加工の仕事に向いているでしょう。
それに、モノづくりが好きな場合、「スキルを磨きたい」という気持ちも芽生えやすいものです。
新しいスキルの習得に積極的になれたり、仕事に身が入りやすくなったりするため、モノづくりが好きな人は楽しみながら働ける職種といえます。
■細かい作業が好き
工場勤務や研磨加工の仕事は、手先を使った細かい作業が多い傾向にあります。
そのため、黙々と細かい仕事をすることが好きだったり、得意だったりする人は研磨加工の仕事との相性が良いでしょう。
また、研磨作業は欠陥製品を生み出さないための、重要な役割を持っています。
作業中にきちんと製品の研磨加工を行うことはもちろん、凹凸や異物がないか、慎重にチェックする必要があるのです。
このような細かい作業にまでこだわりを持ち、徹底して作業を行える人は、研磨加工の仕事に向いているでしょう。
■責任感が強い
研磨加工は力の入れ方や使う機材の組み合わせなどによって、仕上がりが大きく変わってきます。
技術と機械をうまく駆使して、製品を美しい状態に仕上げる必要があるのです。
そのため、責任感が強く、丁寧に作業を進められる人は研磨加工の仕事に向いています。
自分の知識とスキルを生かせるため、やりがいを持って働けます。
研磨加工の仕事はやりがいがある!興味のある人は挑戦してみよう
研磨加工は製品の仕上げという、重要な役割を担う仕事です。
ただ製品を磨くというだけではなく、さまざまな手順を踏む必要があるため、慎重な作業ができる人に向いています。
また、研磨加工は自身の腕次第で、製品の仕上がりが変わってくることもあります。
そのため、向上心が芽生えやすく、やりがいを持って働きやすいことが魅力です。
モノづくりが好きな人は、奥深い研磨加工の仕事に挑戦してみてはいかがでしょうか。
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