運行管理者とは、ドライバーの勤務体制や健康状態・保守点検など安全運行に関わるさまざまな事柄について、管理・監督する担当者を指します。
事業用の自動車を一定以上保有している場合、運行管理者の配置が義務づけられています。
今回は、運行管理者になるための資格要件や試験の内容、その難易度や合格率について解説しましょう。
運行管理者資格の受験に関して、必要条件とは?
運行管理者資格は、国土交通省が認定している国家資格です。
この資格を取得するには、主に2通りの方法があります。
1つ目は資格試験に合格すること。
試験は、公益財団法人・運行管理者試験センターが法令に基づいて実施しています。
受験資格は、運行管理に関して1年以上の実務経験があり、基礎講習を終了していなければなりません。
2つ目は、取得したい事業用自動車の種類に応じた経験があること。
この実務経験があれば、試験を受けなくても運行管理者資格を取得できます。
事業用自動車には、「一般乗合旅客・一般貸切旅客・一般乗用旅客・特定旅客・貨物」の5種類があり、このいずれかの管理・運行について5年以上の実務経験を有していなければなりません。
かつ、その期間内に管理に関する講習を5回以上受けていることが条件となります。
自動車事故対策機構が行う講習には、「基礎講習」と「一般講習」があり、5回のうち少なくとも1回は「基礎講習」を受けている必要があります。
全体的に見て、実務経験よりも試験に合格して資格を得る人が多いですね。
運行管理者の資格取得の流れについて
一般的に、最も多い資格取得の流れは、全16時間の基礎講習を受けた後に運行管理者試験を受験する方法です。
基礎講習は全国の自動車教習所で行われているため、最寄りの教習所に問い合わせてみるとよいでしょう。
試験は3月と8月に行われており、全国の主要都市で開催されています。
受験料は6000円、これにプラスして書面申請の場合は1030円、お手軽なインターネット申請であれば648円、書類の不備等心配な人はおまかせ申請で2648円がおすすめです。
願書の受付は、5月下旬から6月中旬、または11月下旬から12月中旬です。
合格発表日は、それぞれ9月下旬および4月上旬頃となります。
運行管理者資格の試験内容とは?
試験内容は、「貨物自動車運送事業法・道路運送法」といった、運行管理者の業務内容の把握や、自動車事故に関する規則や法律を問うもの。
車両登録、自動車検査など車の保守点検についての「道路運送車両法」、飲酒運転や過労運転などの法律に関する「道路交通法」、さらにドライバーの休息時間や拘束時間、労働条件などの知識が問われる「労働基準法」も試験内容に含まれています。
運行管理者資格の難易度・合格率はどれくらい?
運行管理者資格の難易度は、バスやタクシードライバーが受験する「旅客」と、トラックなど運送・物流関連が受験する「貨物」とでは若干異なります。
労働法違反による過労死の増加や、過積載・飲酒運転による交通事故の影響で、運行管理者の責任は年々重くなってきました。
こうした社会的状況に比例して試験の難易度も上がりつつあり、今後もその傾向は続くでしょう。
合格率は、2019年3月のデータを参考にすると「旅客」が37.7%、「貨物」が32.8%。
おおむね30%台で推移しています。
合格基準は、総得点が60%以上、出題分野ごとに正解が1問以上であることが要求されます。
加えて、7問が出題される「その他運行管理者の業務に関し、必要な実務上の知識及び能力」に関しては、正解が2問以上でなくてはなりません。
運行管理者は、今後ますます重要な時代に
運行管理者は、大手運送会社では不可欠の存在です。
運送会社によっては、運行管理者資格を持っているだけで資格手当のつく会社もあります。
法改正によりドライバーとの兼務も可能となりましたので、受験する人も増えてきました。
ドライバーの交通安全の意識や責任が問われている時代において、今後も運行管理者の重要性はますます高まっていくことでしょう。
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