自動車の製造工場での勤務は、自動車が好きな人にとって魅力的でたまらない職場ではないでしょうか。また、ものづくりに興味がある人にとっても、自動車製造工場は興味深い職場の一つだと考えられます。その一方で、自動車製造工場に興味はあるけれど、実際にどのような仕事を受け持つのか分からないと感じている人が多いかもしれません。仕事に対して漠然としたイメージはあっても、勤務する前に詳しい内容まで把握するのは難しいものです。
  
そこで、今回は自動車製造工場の概要と生産工程の流れ、それぞれの仕事内容について紹介していきます。

自動車製造工場での仕事の概要

自動車製造工場での仕事では、パーツの製造から自動車完成までの幅広い作業を行いますので、生産工程によって仕事内容が大きく異なってきます。
  
そのため、自動車製造工場で勤務をスタートする際には、自分の担当する仕事がどの生産工程を担っているのかを把握すると、業務全体のなかで自分の立ち位置を確認することができます。自動車製造の主な生産工程は大きく分けて、プレス・溶接・塗装・エンジン製造・組立て・検査・出荷の7段階。工程の中にはロボットや機械により自動化されている作業も多くありますが、パーツの取り付けや部品・ネジの取り付け、検査業務では人の手による細かな作業が必要となります。
  
仕事は主に立ち仕事となり、一部では重いパーツを抱える作業もあるため、こうした現場では男性を中心とした募集が行われることが多いようです。その一方、検査業務やネジの取り付けのような細かな作業については女性も多く活躍しています。
  
工場内での仕事内容が明確になっており、マニュアルも整備されているため、未経験であっても比較的スムーズに仕事を開始できるといえるでしょう。自動車メーカーでは、全国に数か所ある拠点工場で大規模な生産を行っています。各工場の多くは寮を完備していたり、福利厚生が充実していたりと従業員が働きやすい環境が整っています。居住地の近くに工場があれば通勤することができますし、遠方でも働きたい工場があれば寮の有無を確認して生活の拠点を移すことも選択肢の一つとなるでしょう。
  
具体的な仕事の内容については、生産工程ごとに紹介していきます。

プレスから溶接までの生産工程について

プレスは車体をかたちづくる自動車製造の第一歩となる工程です。1枚の鉄板を機械でカットし、プレス機で成型、曲げ加工や穴あけなども行います。成形されたボディはロボットアームにより運搬。プレスの工程のほとんどは機械で自動化されていますので、仕事内容は機械の作業・管理が中心といえるでしょう。
  
プレスが済んだパネルは、機械による作業で車の内側にあたるインナーフレームの溶接を行い、続いて車体の外側にあたるアウター結合溶接やドア溶接を行っていきます。自動車工場によっては車のボディを上下に分けて溶接していくこともあります。
  
部位ごとに異なる技術が採用され、強度を高める工夫も。溶接作業についても工程の多くは機械で自動化されていますが、パーツの取り付けのような一部の作業を人の手で行うことになります。溶接が完了すると担当者によって検査が行われ、外観や接合部分などを細かく目視で確認していきます。自動車の溶接箇所は2,000ヶ所にも及ぶといわれ、適切に溶接できているかどうかチェックする作業は点検項目も多く、神経を使う作業です。溶接での検査業務については、一つひとつの作業に集中して、コツコツ仕事をこなせる人に向いているといえるでしょう。車の基本的なパーツを仕上げていく充実感も得られます。

自動車の塗装工程について

自動車の塗装は大きなプールに自動車のボディを沈める電着塗装からスタートします。プールの中には電気を通しやすい塗料が入っており、自動車のボディをこの中に沈めて電流を流しながら塗料を定着させていくのです。
  
電着塗装を行うことで、塗料が全体にムラなく定着し、サビを防ぐ効果もあるといわれています。電着塗装が終わると機械が継ぎ目部分にシーラーを塗布。これによって水漏れやサビの発生を防ぐことができます。シーラー塗布が終了するとロボット作業による本塗装となり、3回ほど重ね塗りが行われます。塗装のほとんどの工程は自動化されているためロボットが中心となって作業を行いますが、ロボットアームが行き届かない部分については手作業で対応していきます。
  
塗装が一通り終わった段階で検査を実施。検査は担当者によって行われ、蛍光灯で照らされた明るい室内で車体に光をあてて塗装にムラがないかどうか、細かくチェックしていきます。塗料にムラが見つかったときには、ポリッシャーと呼ばれる工具を使って車体を磨き、塗装を均一に仕上げていきます。塗装工程での主な仕事内容は、塗装の仕上がりをチェックしてポリッシャーで磨く作業となります。車体全体を見渡して色ムラをチェックしていきますので、几帳面で細かなところまで気を使うことができる人に向いているといえるでしょう。

エンジン製造と組立ての流れ

エンジンは自動車の心臓にあたる部分。自動車メーカーの技術がギュッと濃縮された工程となります。ロボットにより自動化された工程で鋳造や機械加工が行われ、精密にエンジンが形づくられていきます。
  
現場の熟練した担当者が部品を一つずつチェックし、機械や担当者の流れ作業によって、部品を組み込んだりネジを固定させたりして、エンジンを完成させていきます。エンジンを製造する工程では細かな作業やチェックが多く、手早さと正確さが求められるため、緊張感がある作業といえるでしょう。
  
車の心臓部分の製造に携われる満足感が味わえる面もあります。組み立てが終わったエンジンはロボットアームに運ばれて性能検査の工程に進み、試運転を実施。エンジンが完成すると、パーツを組立てて車体を完成させる作業に進みます。計器類を備えたインストメントパネルを取り付けるとともに、ルームミラーのような内装品をセット。車体にガラスを貼り付け、バンパーを取り付けていきます。
  
ガラス貼り付けのような作業は機械が自動で行いますが、バンパーやエンジンの取り付けは担当者が自動車にセットしていきます。特にエンジンの取り付けは細かな工程がいくつかありますので、チームで連携した作業が必要となります。続いて車内にシートをセット、タイヤとドアを取り付ければ車体が完成します。この工程では数多くの部品が組み合わさって自動車が完成していくという、ダイナミックな変化が味わえます。ものづくりの楽しさを実感したい方に向いているのではないでしょうか。

自動車の検査から出荷まで

自動車が完成すると、各種の検査が行われます。タイヤの装着状況やカメラ検査のほか、走行検査も行われます。走行検査ではエンジン音やハンドリングの確認、乗り心地のチェックなどが行われ、実際に自動車に振動を加えて変化を観察することも。
  
また、計器やランプ、ワイパーやブレーキが正常に作動するかどうかや、高圧のシャワーをくぐらせて車体に水漏れが起きないかどうかなどもチェックされます。さらに、排気ガスの一酸化炭素や炭化水素の濃度も確認。全体の検査項目は数百に及ぶともいわれています。
  
一つひとつ細かなチェックを行いますので、工場で勤務する人にとっては緊張感がある工程といえるでしょう。同時に、安全な車を生産している実感が得られ、やりがいを感じられるともいえます。こうした検査で問題がなければ、出荷に向けて準備が行われます。完成した自動車を駐車スペースに移動して出荷まで保管します。自動車の製造工場の多くは埠頭に隣接しており、埠頭には自動車専用の運搬船が定期的に入港してきます。運搬船が入港したら、ドライバーが新車を次々と車に積み込んでいきます。自動車製造工場では構内で新車を移動させるドライバーの募集も行われています。
  
このように、自動車製造の仕事は自動車が好きでさまざまな車を運転してみたいと考えている人にとって、ぴったりの仕事といえるでしょう。

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