待機時間料金の明確化で、トラックドライバーの働き方が変わる!?待機料の相場とは?

待機時間料金の明確化で、トラックドライバーの働き方が変わる!?待機料の相場とは?

  • 投稿日:2017/12/27
  • 更新日:2021/09/07

目次

    本来は運送が専門であるはずのトラックドライバーには、これまで数多くの追加業務が課せられていました。

    荷物を受け取り所定の場所に送り届けるだけでなく、荷物の積み込みや積み下ろし、場合によっては検品や棚入れまでの作業を行っていることも珍しくありません。
      
    荷待ちの待機時間もあります。
      
    結果としてドライバーは必要以上に拘束時間が長くなり、負担も過剰なものとなってしまっています。
      
    この状況を改めるため、平成29年11月に標準貨物自動車運送約款が改正されました。
      
    その内容をみてみましょう。
      

    標準貨物自動車運送約款にはなにが記載されている?

    標準貨物自動車運送約款(以下運送約款)にはおよそ以下の内容が記されています。
      
    まずは引渡期間や引渡拒絶の条件、荷造りは荷主の責任で行うこと、運賃と料金の収受方法、車輌留置料の収受、運送中止の場合の中止手数料の請求などの項目です。
      
    この中でトラックドライバーとして知っておきたいのは運賃と料金の違い、および車輌留置料についてでしょう。
      
    まずは運賃と料金の違いについてです。
      
    運賃とは運送業務によって生じる支払いのことを指します。
      
    運送とは車輌による発地から着地までの荷物の移動と規定されています。
      
    ここには検品や仕分けといった作業はもちろんのこと、積込みや取卸しなどの作業も含まれていません。
      
    これらの作業にトラックドライバーが従事する場合、別途に付帯業務料や車輌留置料が必要となります。
      

    改正によってどのように変わった?

    平成29年11月の改正までは車輌留置料の中に積込みや取卸し作業に加え、荷待ちの時間も含まれていました。
      
    また改正前までは運賃と料金の違い自体が曖昧でもありました。
      
    場合によっては運賃だけで積込みから取卸し、仕分けといった作業までトラックドライバーにやらせるケースもあったのです。
      
    改正の目的は運賃の範囲を明確にすること、および関連する業務に関する料金を明示することにあります。
      
    これまで一緒くたになっていた荷待ち時間や積込み作業に対し、それぞれ別枠の料金項目を設けることになります。
      
    荷待ち時間なら待機時間料金、積込み作業なら積込料、取卸しには取卸料といった別項目を設け、明記することで曖昧だったドライバーの仕事内容を明確にする仕組みです。

      
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    トラックドライバーと運送業者を取り巻く状況はどう変わる?

    この改正によってトラックドライバーの待遇は改善されるのでしょうか。
      
    待機時間料金やその他の項目を設定することによって、運賃だけの支払いによる不当な追加作業の強要は減少すると予想されます。
      
    改正以前には運送以外の業務に対して、対価がきちんと支払われていることはまれでした。
      
    しかしこの改正によって運送以外の項目を明確化され、作業に応じた対価が支払われる環境は整いつつあります。
      
    とはいえ楽観視はできません。
      
    運送業者も荷主も改正以前のやり方に慣れてしまっています。
      
    支払う金額はこれまでと同様にして、その中身だけを項目分けして済ませることも十分に考えられます。
      
    トラックドライバーの待遇改善を図るためには、運送業者による交渉努力が不可欠です。
      

    待機時間料金の設定はトラックドライバーの待遇改善の第一歩

    本来トラックドライバーの仕事は運送にあるはずです。
      
    しかしながら運送業者同士の競争心からサービスはどんどん過剰になり、いつの間にか運送以外の多くの仕事を抱え込むことになってしまいました。
      
    一度無料で提供したサービスを有料に戻すことは難しく、1社のみで行えば競争から取り残されてしまうのは必至です。
      

    適正な価格設定を行い、運送以外の業務に対する対価の支払いを求めることは当然のことです。
      
    しかしその当然が長く見過ごされてきました。
      
    これは運送業界全体の問題です。
      
    この問題を解決することはトラックドライバーの待遇改善につながります。
      
    待機時間料金の設定はその第一歩といえるでしょう。
      
    トラックドライバーは拘束時間が長く体力的にも精神的にもきつい仕事です。
      
    そのきつさはこれまで運送業務以外の分野でも発生していました。
      
    運送約款の改正だけですぐにそうした環境が変わるとは思えません。
      
    しかし変化は時間の経過とともに明らかになっていくものです。
      
    ドライバーの安全を守ることは会社の評判を守ることにもつながる、そのことに気づいた会社はすでに変化し始めているのではないでしょうか。
      

      
      
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