大型トラックに搭載されている速度抑制装置地について正しく理解しておこう

大型トラックに搭載されている速度抑制装置地について正しく理解しておこう

  • 投稿日:2017/11/26
  • 更新日:2021/09/07

目次

    トラックによる貨物輸送は経済活動を支えるうえで欠かせません。
      
    ただし納品時間に間に合わせるためにスピードを出しすぎると重大事故の発生や環境破壊につながるおそれがあります。
      
    一定の大型トラックには速度制御装置の設置が義務付けられています。未設置や不正改造は許されません。
      
    そのため、大型トラックのドライバーは速度制御装置について正しく理解しておく必要があります。
      
    そこで、速度制御装置とは何か、設置義務付けの目的、さらにはその効果などについてお伝えします。
      

    大型トラックの速度制御装置とは?

    大型トラックに「速度抑制装置地付き」という丸い黄色のステッカーが貼られているのを見たことがある人も多いでしょう。車両の後ろなどに貼ってあります。
      
    速度抑制装置地は平成15年9月から新たに登録される一定の大型トラックに設置が義務付けられた装置です。
      
    時速90キロを超えて加速ができないようにする装置でスピードリミッターのことです。
      
    この速度抑制装置地が搭載されると無理やり90キロを超えるスピードを出そうとアクセルを踏んでもトラックは加速しません。
      
    新規登録以外の大型トラックについては平成15年9月1日から3年間の経過措置が設けられています。
      
    そのため、現在は対象となる車両にはこの装置がすべて設置されていることになります。
      
     

    速度制御装置設置の対象車両と取付目的

    速度制御装置の取り付けが義務付けられているトラックは、車両総重量8トン以上、もしくは最大積載量が5トン以上の大型貨物自動車とされています。
      
    また、大型貨物自動車をけん引するけん引自動車も対象となっています。
      
    この装置の取り付けを義務付ける目的は主に2つあります。
      
    1つは重大事故の発生を防ぐためです。
      
    死亡事故などの重大事故につながる大型トラックの追突などは時速80キロ以上のときに発生することが多かったため速度制御装置の設置が義務付けられました。
      
    もう1つは環境対策です。
      
    時速90キロを超えて走行をする場合、燃費が悪くなったり二酸化炭素排出量が増加したりします。
      
    速度を制御することで環境面でプラスの効果が見込めるといわれています。
      
     

    装置取付の結果の評価

    速度制御装置が義務付けられた結果について国土交通省は効果・影響評価を行っています。
      
    その結果が平成19年に発表されました。
      
    まず重大事故低減効果についてです。発表によると高速道路での事故発生件数は減少傾向にあり、平成17年の事故件数は平成9年から平成14年の平均事故件数より約40%低減したという結果が出ています。
      
    また、燃費の向上が認められ、すべての対象車両に設置されると年間約55トンから約118トンもの二酸化炭素排出量の削減が見込めるとされています。
      
    さらに、速度制御によるスピード低下による渋滞の増加や走りやすさに悪影響は見られなかったとのことで、速度制御装置の設置義務付けによる一定の効果があったことがわかります。
      
     

    不正改造をしてはいけない

    速度制御装置の設置義務付けにより新たな問題も発生しました。それは不正改造の問題です。
      
    速度制御装置を設置すると速度90キロを超えて走ることができなくなります。
      
    貨物輸送を担う大型トラックは納品時間に間に合うように到着することが求められます。
      
    そのため、交通事情によっては速度90キロ以上出せないと納品時間に間に合わないという事態も起こりえます。
      
    その対策として速度制御装置を不正に改造して時速90キロを超えるようにした事例が発生しました。
      
    ネットオークションで販売されていた部品を取り付けることによってリミット以上のスピードが出るように改造したのです。
      
    不正改造を行った会社は運輸局などの機能検査などの調査の結果、道路運送車両法に基づく整備命令が出されました。
      
    また、これを受けて警察はトラック運転手を事件送致し、改造部品の販売者は逮捕されました。
      
    大型トラックのドライバーは速度制御装置について正しく理解し、確実に設置することが求められます。

      
      
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