人の力では運べないような重い荷物でもらくらく運べるフォークリフト。これまで工場で働いたことがない方の中にも、荷物を載せたパレット(すのこ状の板)を運んでいくフォークリフトをテレビで見たことがある方が多いでしょう。
工場の中では頻繁に活躍しているフォークリフトですので、工場で働きたいなら、その免許を取得しておくことをオススメします。時給が高くなる、求人に応募できる機会が増えるなどのメリットがあります。
そもそもフォークリフトとは?
フォークリフトとは、工場や倉庫、港など、幅広い場所で使われている動力付き荷役運搬車両のことです。
簡単な操作で重い荷物を運搬できるため、積み下ろしなどの作業で重宝されています。
フォークリフトには主に5種類の車両があります。
中でも、代表的なのが「カウンタバランスフォークリフト」です。
カウンタバランスフォークリフトでは、荷物の下に差し込む2本のカウンタバランスフォークと、フォークを上下させるためのマストが前方に備わっています。
後方には、フォーク部分とのバランスを保つためにウェイトが付けられています。
「リーチフォークリフト」は、背が高く、室内で使われることが多いタイプです。
車体が停止していてもフォークを前後に動かすことができます。
安定性はあまり高くないため、転倒に気を付けながら運転する必要があります。
次に、車体の横にフォークが備わっているのが「サイドフォークリフト」です。
木材などの長いものを運搬する際によく使われます。
「ウォーキーフォークリフト」は歩きながら操作するタイプで、重いものを近距離で運ぶ場合に便利です。
最後に、「オーダーピッキングフォークリフト」はフォーク部分と運転席が一体化しており、ピッキング作業で重宝されます。
これらの5種類は、フォークリフト免許を取得すればすべて運転できるようになります。
☆フォークリフトは免許がないと運転できない!
フォークリフトの免許とは、「フォークリフト運転技能講習修了証」のことです。大型特殊免許があれば運転できるのではないか、と思われるかもしれません。しかし、小回りが利いて、工場の中を動き回るフォークリフトですので、事故につながる危険性もあります。
このため、フォークリフトを運転するには、労働安全衛生法に定められた特別教育や技能講習を受講して修了証を取得しなければなりません。そして、これを修了し、免許を取得した者だけがフォークリフトを運転することができるのです。
☆大型特殊免許を保有しているか、普通自動車免許を保有しているかによってコースが変わる!
フォークリフトの資格を取得しなければならないからといって、運転技能と全く別のことを学習するわけではありません。講習コースは大型特殊免許を保有しているか、普通自動車免許を保有しているかによって異なります。
最も早く取得できるのは、大型特殊免許を保有している方の場合で、わずか2日間(11時間)講習を受けるだけで取得することができます。逆に最も長いのは、普通自動車免許を保有していない方の場合で、5日間(31時間)講習を受けなければなりません。講習の内容も自動車免許の時と同様で、筆記や実技が中心です。
ちなみにこのような制度とは別に、特別教育という制度があります。「フォークリフトの運転の業務に係る特別教育」を受けると、最大荷重1トン未満のフォークリフトに限り、運転することができるようになります。
☆気になる受講資格と合格率は!?
受講資格は特になく、「18歳以上」であれば誰でも講習を受けることができます。
受講料などは概算すると、それぞれ、2万1500円(大型特殊免許を保有している場合)、4万1500円(普通自動車免許を保有していない場合)となります。それほど高くはないことがお分かりいただけるでしょう。
フォークリフト免許は、国家資格の1つですが、それほど取得が難しい資格ではありません。合格率はなんと90%を超えているのです。受講者のほとんどが自動車を運転したことがあるため、実技は難なくクリアできる方が多いのでしょう。きちんと筆記試験に関する内容を勉強すれば合格を勝ち取ることができます。
☆試験に関する疑問-いつ、どこで、受験する?-
修了証なので、試験は、講習の日程の中で行われます。この点も自動車普通免許と同様です。学科試験は、講義の中で扱われたものを中心に回答を求められ、60%以上で合格となります。
受講日程も最大5日間と短いので、問われる知識はまだ記憶に新しく、油断しなければ、合格することができるでしょう。
実技試験は、専用の試験コースで、荷物を安全に運べるかどうかが試されます。減点方式で、70点を下回らなければ合格することができます。壁にぶつかったり、パレットにフォークをこすったりという明らかなミス以外にも、指さし点検やシートベルトの着用を怠れば、その都度得点が減点されていきますので、細心の注意が必要です。
ちなみに、これはあくまでフォークリフトを運転するための試験についてであって、「フォークリフト荷役技能検定」とは異なります。
フォークリフト免許取得の流れは?
フォークリフト免許の取得を目指すときは前もって流れを押さえておきましょう。
まず、申込用紙や本人確認書類、証明写真などの必要書類をそろえ、教習所で申し込みを行います。
申し込みの際は講習料金を忘れずに持っていきましょう。
フォークリフトは人気がある免許なので、予約連絡をしておくことをおすすめします。
なるべく一週間前には予約連絡をし、申し込むことを伝えておきましょう。
申し込んだら、次に学科講習と試験を受けます。
学科講習の内容には、「荷重」「荷役装置」「力学」など7項目があります。
試験では「荷役」に関する項目だけ6割の正答率を求められるため、重点的に対策しておくことが大切です。
学科試験に通過したら、続いて実技講習と試験を受けます。
実技講習と試験は最大で24時間ですが、大型免許を持っているなどの条件を満たせば4時間まで短縮できます。
実技講習で学ぶのは「点検」「乗車」「発進」「周回走行」の4項目です。
フォークリフト免許は合格率が高い免許ですが、試験でやると即失格になる失敗もあるので注意しましょう。
例えば、シートベルト未着用や、フォークの先で荷物を突く、といった失敗です。
学科試験と実技試験の両方に合格すると修了証が発行されます。
この「フォークリフト運転技能講習修了証」は常時携帯する義務があるので注意が必要です。
フォークリフト免許の取得時に利用できる給付金とは?
フォークリフト免許の取得にあたって、条件を満たしていれば「教育訓練給付制度」が利用できます。
教育訓練給付制度は、厚生労働大臣が指定した教育訓練について、ハローワークから受講料の一部が支給される制度です。
給付金の支給対象となる条件は、在職者と離職中の人で異なります。
在職者の場合、雇用保険の被保険者期間が3年以上である必要があります。
離職中であれば、離職から受講開始までの期間が1年以内、かつ雇用されていた期間が3年以上でなくてはなりません。
教育訓練給付制度を利用する際は、自分に受給資格があるかどうかをまず確かめておきましょう。
そして、講習を申し込むときに「給付制度利用」の欄にチェックを入れておきます。
そうすれば、受講の修了後に教育訓練費用の20%相当の給付金を受け取ることができます。
フォークリフトを無資格で運転するとどうなる?
「フォークリフトくらいなら無資格でも運転できる」と考える人がいるかもしれません。
しかし、罰則が科せられることになるので注意が必要です。
フォークリフトの無資格運転は、労働安全衛生法違反にあたります。
労働安全衛生法第61条で、フォークリフトは有資格者しか運転してはならないことが定められているのです。
これに違反した場合、6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。
また、無資格で運転した本人だけでなく、その管理会社や監督者も罰則・罰金の対象となります。
無資格運転を行わせた会社や監督者にも、同様に6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられるのです。
自分や会社の罰則を避けるためにも、フォークリフトを運転する場合は必ず免許を取得しましょう。
フォークリフト免許を取って活躍の場を広げよう!
フォークリフト免許を取れば、工場などの幅広い職場で運搬業務が担当できるようになります。
最大5日で取得でき、合格率も高いので、興味がある人は検討してみるとよいでしょう。
また、条件を満たせば給付金制度が利用でき、受講料金の20%相当の費用が還付されます。
フォークリフト免許を取得し、活躍の場を広げてみてはいかがでしょうか。
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