トラックやバスなど、大型のディーゼル車には「排気ブレーキ」が備え付けられています。排気ブレーキは、ディーゼル車においてとても重要な仕組みですが、ドライバーでない人には馴染みのない言葉かもしれません。
そこで、この記事では排気ブレーキについて詳しく紹介します。
言葉をすでに知っている人も「実は知らなかった」ということが見つかるかもしれません。
ドライバーとして働くならば、しっかりと理解しておきましょう。
排気ブレーキとは何か
排気ブレーキは、エキゾーストブレーキとも呼ばれています。
具体的には、「ディーゼルエンジン独自の補助ブレーキ」のことです。
トラックやバスなどの他にも、ディーゼル機関車やガスタービン機関車などの鉄道車両にも備え付けられています。
エンジンブレーキの力をさらに強くするためには、この排気ブレーキが必要不可欠なのです。
というのも、ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンよりエンジンブレーキが弱い仕組みになっています。
そのため、不足している力を排気ブレーキで埋め合わせるのです。
排気ブレーキが動く仕組みはどんなものかというと、排気管(マフラー)の中にある弁が開閉することで排気ブレーキが動きます。
排気ブレーキのスイッチが作動しており、かつアクセルが踏まれていないとき、弁は閉じられている仕組みです。
この時、排気管の中の圧力はとても高くなっています。
そして、圧力が高くなるほどエンジンの回転速度を抑制するという仕組みになっているのです。
排気ブレーキが設置されている理由とは
もしトラックやバスに排気ブレーキがなかったら、どうなってしまうのでしょうか。
トラックやバスのエンジンブレーキは車体重量に対して弱いため、フットブレーキに頼らざるをえません。
そうなると、まず事故のリスクが高くなります。
長い下り坂などでフットブレーキをずっと使用したままでいると、熱が上がり、減速効果が低下するのです。
その結果、「事故が起こる一歩手前」という危ない状態になってしまいます。
それを補助する排気ブレーキは、安全な運行に大きく寄与しているのです。
また、その他にも、メンテナンス費用などの心配もあるでしょう。
使えば使うほど、フットブレーキの部品は摩耗により減っていくことになります。
そのため、あまりにも頻繁にフットブレーキを使っていると、こまめに部品を交換する必要が出てくるのです。
そして、維持費などが高額になってしまうことになります。
コストの面でも、排気ブレーキは大いに役立ってくれていると言えるでしょう。
排気ブレーキはどんなときに使うのか
排気ブレーキは基本的に、下り坂を下るときや荷物を積載しているときに使われるものです。
そのため、「坂を下るとき」「フットブレーキだけでは止めることができないとき」だけスイッチを入れ、それ以外にはスイッチを切ります。
必要のないときにもスイッチを入れたままでいると、エンジンに負荷がかかってしまい、車にとっていい状態とは言えないのです。
排気ブレーキの使い方を理解し、平地や荷物を積んでいないときには、忘れずスイッチを切るようにしましょう。
ただ、「スイッチの切り忘れがこわいから」といって排気ブレーキを使わないのは本末転倒です。
特に、長く続くような下り坂では排気ブレーキの使用が有効となります。
排気ブレーキは、使い方を守ればとても役立つものです。
使うべきときにはしっかり使用するようにしましょう。
必要ないときの使用は「燃費悪化の要因」になってしまう
排気ブレーキを使用すると、「燃費が良くなる」という話と「燃費が悪くなる」という話があります。
実際のところ、これは「きちんとスイッチを切っているか」ということによって変わるでしょう。
めんどうくさいからといって、平地や荷物を積んでいないときにも排気ブレーキのスイッチを入れっぱなしにしていたら、当然燃費は悪くなります。
そのため、必要ないときのこまめなオンオフを心がける使い方が、車を長持ちさせることにつながるでしょう。
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