タンクローリーというと、かなり特殊な大型車両というイメージが強いかもしれません。
しかし、タンクローリーにもさまざまなタイプがあり、中には大型免許がなくても運転できる種類もあります。
タンクローリーを運転できるようになれば、ドライバーとしての仕事の幅も広がるでしょう。
今回は、そんなタンクローリーの基本的な情報について紹介します。
タンクローリーってどういう車両?
タンクローリーとは、主に重油やガソリンといった燃料や水などを運搬するための特種用途自動車です。
タンクローリーは液体や固体のほか、LPガスや高圧ガスなどの気体の運搬にも使われ、またシロップや小麦粉といった食品類の輸送に用いられることもあります。
ときには危険物の運搬を扱うこともあり、そのような車種を「危険物タンクローリー」と呼びます。
タンクローリーは主に楕円形のタンクの中に物資を積んで運搬します。
特別な仕事と思われがちですが、その実態は荷物を積んで指定の場所まで輸送する貨物トラックとほとんど変わりません。
ただ、タンクローリーは運搬する貨物の中身が特殊なので、その点が通常の貨物トラックとは大きく異なる特徴になっています。
つまり、一般的なトラックでは運べないような形のない荷物を運搬するために用いられるのがタンクローリーということです。
大型免許は必須?タンクローリーに必要な免許
タンクローリーは、主に大型車に分類される車両です。
そのため、タンクローリーを運転するためには、基本的に大型免許の取得が必須条件となります。
ただし、タンクローリーには大型車に分類されない小型・中型タイプの車両もあります。
そのような車両のみを運転するのであれば、大型免許がなくてもタンクローリーを運転できます。
特に平成19年6月以前に普通免許を取得した人ならば、中型以下のタンクローリーに限り普通免許を持っているだけで運転することができるのです。
会社によっては応募条件に大型免許を必須としていないこともあるので、大型免許はタンクローリードライバーになるために必ずしも必要な免許ではありません。
もちろん、タンクローリーのドライバーになりたいなら、大型免許は取得しておいたほうがよいことは確かです。
また、タンクローリーには牽引タイプの車両もあるため、よりドライバーとしての幅を広げるためにも牽引免許は取得しておいたほうが有利です。
牽引タイプのタンクローリーは運搬できる物資の総量が大きいため、通常のタンクローリードライバーより収入面でも優遇される傾向があります。
大型免許や牽引免許がなくてもドライバーにはなれますが、待遇や給与を考えるとやはり多種類の免許を取得しておいたほうが良いでしょう。
会社によっては大型免許や牽引免許の取得をサポートしてくれることもあるので、そうした制度を利用してスキルアップするというのもひとつの手です。
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重量や容量によって違いが!タンクローリーの種類
タンクローリーは車両重量によって大まかに小型・中型・大型に分けられており、それぞれ異なる特徴を持っています。
小型タンクローリーは軽トラックほどの軽いものから、2tトラック程度の重量まで幅広いラインナップがあります。
小回りが利く車体の特徴を活かして、中型以上の車両では交通が難しいような場所への輸送に用いられるのが小型タンクローリーの特徴です。
また、小型タンクローリーはガソリンスタンドや燃料会社への運搬にも使われます。
車両が小型であるため、積載できるタンク容量も小さく、小型タンクローリーの積載容量は2kl~2.5klあたりが中心となります。
一方、中型タンクローリーは、3t~4tクラスの中型クラスのラインナップで建設現場などへ燃料を輸送する際によく用いられる車両です。
散水車や給水車としても利用され、積載容量もメーカーによってさまざまです。
3klや3.5klの比較的少なめの容量から、大きいものだと8kl程度の容量を積載できる中型タンクローリーもあります。
大型タンクローリーは最も一般的な車種で、主に石油燃料を運ぶために用いられる大きな車両です。
タンク容量も12klから最大で20klのものまであり、一度に大量の燃料を輸送できるようになっています。
ほかにも、大型車両よりさらに積載容量が大きいトレーラータンクローリーや、液化天然ガスを運搬するためのLNGタンクセミトレーラーなどもあり、用途や貨物の種類などによってさまざまなタイプのタンクローリーが用いられています。
関連記事:「トラック運転手なら知っておきたくべき!タンクローリーの種類とは」
燃料や食品などさまざま!タンクローリーが運搬するものとは
タンクローリーは車両総重量や積載容量だけでなく、運搬する貨物によって車両の種類が分けられています。
たとえば、危険物タンクローリーは主に劇薬などの危険物を運搬するための車です。
劇薬のほか、石油や液化ガスなど、気化すると爆発する恐れのあるものも危険物タンクローリーで運搬されます。
ちなみに、危険物タンクローリーを運転するためには、大型免許や牽引免許だけではなく、「危険物取扱者」の資格取得が必要です。
危険物タンクローリーに対して、セメントや食品類を運搬する車種に非危険物タンクローリーという車両があります。
災害などで断水しているエリアに水を運ぶ給水車なども、非危険物タンクローリーに分類される車両です。
劇物を運搬する危険物タンクローリーが、二重保温や加熱装置など構造を重視して作られているのに対して、人が口にするものを運ぶことが多い非危険物タンクローリーは、ステンレス製のタンクといったように衛生面を考慮して作られる場合が一般的です。
そのほか、高圧ガスを運搬する高圧ガスタンクローリーもあります。
高圧ガスタンクローリーを運転する場合も、特別な講習を受けるか「高圧ガス製造保安責任者」の資格を取得しておく必要があります。
タンクローリーは安全な構造になっている
タンクローリーの最大の特徴は、貨物台のところに円筒状や楕円形のタンクを搭載しているという点です。
タンクローリーが搭載しているタンクは特殊な構造をしており、劇薬などの危険物が外に漏れないよう構造上の工夫が施されています。
たとえば、危険物タンクの上部には、危険物を注ぐ注入口やタンク内部の液量を計測する検尺などが設えられたマンホールがあります。
このマンホールに防護枠が施されており、防護枠があることで、もしタンクローリーが横倒しになっても内容物が外に漏れないようになっているのです。
また、タンク内部には間仕切りがあり、一度に異なる種類の燃料や物資を運べるような構造になっています。
タンク内部に間仕切りを設けることで、異なる配送先に内容物を降ろす際も一度の運搬でまかなうことが可能となります。
こうした利便性としての目的だけでなく、内部の間仕切りはタンク内で内容物が暴れすぎないようにするためにも重要な構造です。
水や燃料を大量に積めば、かなりの重量になります。
間仕切りがなければ、内部で流動体が激しく揺れ、車体が持っていかれてしまうこともあります。
そのため、発進時やブレーキ時にも安全に走行できるように間仕切りが設けられているのです。
資格があれば優遇される!タンクローリードライバーの仕事内容や年収
タンクローリーのドライバーは、基本的には普通のトラックドライバーと大きな違いはありません。
まずは荷物を積んで、それを指定の場所まで運搬し、そこで燃料や劇薬などの荷下ろしをするという作業の繰り返しです。
この作業を1日に2~4回ほど繰り返して、その日の作業を終えるというのが一般的なタンクローリードライバーの仕事内容になります。
ただ、危険物や高圧ガスを運搬するには特別な資格が必要なため、会社によっては資格手当などが付くことも珍しくありません。
そのため、そうした資格を持っていれば、普通のトラックドライバーより年収面では有利な傾向があります。
また、タンクローリーが運ぶのは燃料や食料といった生活に欠かせないものでもあるため、ドライバーとしての仕事自体も安定しやすいという特徴があります。
人々の生活を支える!やりがいも感じられるドライバー
ガソリンなどの危険物を運搬したり、水や食料品を運んだりするタンクローリーは、人々の生活を支えるという重要な役割を持った車両です。
その分、ドライバーとしての責任感も強く、やりがいを感じやすい仕事といえます。
牽引免許や危険物取扱者の資格を持っていれば、待遇面や給与面でも優遇されやすいという点も特徴のひとつです。
資格を生かしたいなら、タンクローリードライバーも選択肢のひとつになるでしょう。
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