トラックドライバーは交通事故に遭うリスクの高い仕事です。どれだけ安全運転を心がけていても、他車の起こした事故に巻き込まれてしまうこともあります。
万が一の事態に備え、トラック事業所は保険への加入が必須と言えるでしょう。
ところが、事業所のなかには保険に加入していないところがあります。
また、保険のことはよくわからないというドライバーもいるでしょう。
この記事では、トラックドライバーとして働くなら知っておくべき保険について説明していきます。
社会人なら押さえておきたい社会保険の種類と内容
社会保険とは、国民の最低限の生活を保障するために設けられている公的な保険制度のことです。
一般には健康保険と厚生年金保険、介護保険を指しますが、広い意味では労災保険と雇用保険も含まれます。
それぞれの保険の内容を簡単に説明すると、次のようになります。
・健康保険…ケガや病気で病院を受診した際に医療費の一部が負担される
・厚生年金…国民年金に上乗せして年金が給付される
・介護保険…介護が必要になったときに医療・福祉サービスを受けられる
・労災保険…通勤中や仕事中にケガや病気になったとき、死亡したときに給付される
・雇用保険…失業した際に失業手当が給付されるなど雇用関係のサポートが受けられる
これらの保険に入るには、勤務先の会社が加入していて、さらに従業員が加入要件を満たしていることが必要です。
労災保険や雇用保険は、従業員がひとりでもいる事業所であれば、業種にかかわらず加入の義務があります。
健康保険、厚生年金、介護保険はすべての法人に加入義務がありますが、個人事業主であれば業種によっては加入しなくても構いません。
加入要件は勤務時間や日数、雇用期間、規模などによって異なり、短時間パートでは入れない保険もあります。
正社員であれば要件を満たしていますので、すべての保険に加入可能です。
保険料は、会社が全額負担する保険と、会社と従業員で負担する保険があり、負担分が給与から天引きされます。
自動車保険の種類と特徴を確認しよう
自動車保険に強制加入である自賠責保険と加入が強制ではない自動車保険(任意保険)とがあることは、ドライバーなら知っているでしょう。
自賠責保険は、もともと事故の被害者に最低限の補償をすることを目的に設けられた制度です。
補償範囲は狭く、加害事故を起こした際に自分がどれだけケガをしていても補償されるのは相手の身体のみになります。
任意保険に比べて補償額が少ないため、自賠責保険だけでは被害に対して充分な補償ができないケースも珍しくありません。
カバーできない部分を補うのが、任意保険です。
任意保険では、相手の身体だけでなく被害を与えてしまった財物も補償の対象となります。
ドライバーや同乗者、自分の車両なども補償の対象範囲となります。
任意保険の加入は強制ではありませんが、万が一の事故に備え、トラック事業所であれば入っておくべき保険です。
要注意!トラック事業所が保険未加入のケースも
トラックドライバーは、ほかの業務に比べて事故に遭う確率が高い仕事です。
そのため、ドライバーとして働くのであれば、充分な補償のある保険に入る必要があるでしょう。
社会保険は、正社員として就職すれば自動的に加入されるものと思いがちです。
ところが、トラック事業所のなかには、加入義務があるにもかかわらず社会保険に加入していないところがあります。
社会保険未加入の会社に就職した従業員は、当然ながら加入することはできません。
社会保険に入れなければ、国民健康保険や国民年金に加入して自分で保険料を支払う必要があり、失職した際に失業給付を受けられないなど、多くのデメリットがあります。
任意保険に加入していないトラック事業所も多いです。
これには2つのケースがあります。
1つは、事業所が自家保険を用意しているケースです。
自家保険とは事故に備えて社内のお金を積み立てておき、損害賠償金の支払いにあてるという制度で、大手事業所でよく見られます。
もう1つが、高額な保険料を負担することを嫌って加入していないケースです。
このような事業所に就職して会社のトラックで事故を起こすと、トラックドライバーが高額な損害賠償の一部を負担しなければならないことがあります。
トラックドライバーの求人を選ぶ際に注意すべきポイントとは
運送業界は慢性的な人手不足の状態ですので、多くの求人が出ています。
応募する求人を探すときは、給与額や賞与の有無、休日日数などの待遇面に注目する人が多いでしょう。
待遇面を確認するのは大切なことですが、それだけで決めるのは良くありません。
必ず、保険に加入しているかどうかを確認しましょう。
社会保険に加入していれば「社会保険完備」と明記してあることがあります。
任意保険の加入の有無は触れていないことがほとんどです。
保険に加入しているか確認できない場合は、応募前に電話で問い合わせるか、面接時に聞いてみると良いでしょう。
任意保険に入っていない事業所であれば、事故を起こしたときにドライバーが損害賠償金を負担する必要があるのか、あるのであればどのくらい負担するのかを確認することも大切です。
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