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毒物劇物取扱責任者の資格まとめ!どこで活躍できるのか?
- 投稿日:2020/01/21
- 更新日:2021/12/21
目次

こんにちは。工場・製造業求人サイト「ジョブコンプラス」の編集部です。
工場での勤務を検討している人のなかには、毒物劇物取扱責任者という資格について聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
毒物や劇物と聞くと非日常的なイメージを持つでしょうが、案外身近なところでも使われているものが多くあります。
この記事では、毒物劇物取扱責任者が活躍する業種や危険物取扱者乙4との違い、試験内容や合格率などについて解説します。
毒物劇物取扱責任者とはどのような仕事?
毒物劇物取扱責任者は、毒物や劇物に指定されているものを日常的に扱っている事業所に必ず1人は置かなければならないと法律で定められている資格です。
毒物や劇物とは、人間や動物が吸い込んだり飲んでしまったりしたときに害のあるもの、または皮膚に付着したり粘膜に触れたりしたときに害のあるものを指します。
殺虫剤や肥料など農業において使うもの、塗料や接着剤など工場において使うもの、そのほかにも製造工程において毒物や劇物が使われる場合もあります。
普段から毒物や劇物を原材料として使っていたり輸送していたりする事業所は、営業所ごとに毒物劇物取扱責任者を置かなければなりません。
毒物劇物取扱責任者の業務1つ目は、毒物や劇物の製造や運搬、陳列や貯蔵のための設備が法律の基準を守ったものになっているかどうかを点検して管理することです。
2つ目は、毒物や劇物の表示や着色が規定通りに行われているかどうかを点検して管理することです。
毒物や劇物は、危険なものであることをわかるようにラベル表示をしたり着色したりする決まりになっています。
3つ目は、毒物や劇物の紛失や漏出などがないように防止措置を行うことです。
毒物や劇物は適正に使われれば生活の役に立つものですが、間違った使い方をすると人間や動物に害を及ぼします。
最悪の場合は、盗まれて犯罪に使われるリスクすらあります。
盗難や紛失、漏出には細心の注意を払わなければなりません。
4つ目は、毒物や劇物の運搬や廃棄の技術が基準に適合しているか点検して管理をすることです。
5つ目は、事故時の応急措置に必要な設備器材を点検して管理をすることです。
万が一事故が起こってしまったときには、周辺事業所と連絡を取り合ったり保健所への届出をしたりすることも毒物劇物取扱責任者が行います。
6つ目は、従業員の教育訓練です。
従業員に毒物や劇物の危険性を知ってもらい、扱うときの注意点などを伝えるのも毒物劇物取扱責任者が行います。
毒物劇物取扱責任者は、試験に合格するだけではなく、任用されてはじめて毒物劇物取扱責任者となります。
毒物劇物取扱責任者になるための条件とは?
毒物劇物取扱責任者になるためには、いくつかの方法があります。
以下に紹介する条件を満たすことで、毒物劇物取扱責任者を名乗ることができるのです。
まず、毒物劇物取扱者試験に合格するのが最もわかりやすい方法です。
この方法で毒物劇物取扱責任者になった場合、毒物劇物取扱者試験の合格証書を提示すれば資格があることを証明できます。
次に、厚生労働省令で定められた学校で応用化学に関する学課を修了することも方法の一つです。
該当する単位取得証明書や卒業証明書を提示することで、毒物劇物取扱責任者の資格を有していることが証明できます。
最後に挙げられるのが、薬剤師になる方法です。
薬剤師は薬剤師免許を提示すれば毒物劇物取扱責任者になることができます。
ただし、上記の条件を満たしていても毒物劇物取扱責任者になれない場合があります。
例えば、18歳未満の者や覚せい剤中毒者などです。
自分が毒物劇物取扱責任者になることができるのかどうかは事前に確かめておきましょう。
毒物劇物取扱責任者はどのような業種で活躍するの?
毒物劇物取扱責任者は、メッキ工場のように金属を加工する工場、自動車工場のように塗料や接着剤が使われる工場、殺虫剤などの農薬を製造する工場、製薬会社や研究開発施設など、さまざまな業種で活躍することができます。
製造業だけではなく、毒物や劇物を輸入したり輸送したりする会社にも毒物劇物取扱責任者が必要とされます。
毒物や劇物と聞くと馴染みがないように感じられるかもしれませんが、意外と身近なところで使われているものです。
危険物取扱者乙4との違いは?
毒物劇物取扱責任者と似たような資格に、危険物取扱者というものがあります。
危険物取扱者は、甲種・乙種・丙種の3種類があり、乙種のなかでも1から6までの分類があります。
危険物取扱者乙4と呼ばれるのは、乙種の4類のことです。
乙種の4類は、ガソリンや灯油、軽油など可燃性液体の取扱に関する資格です。
ガソリンスタンドや自動車整備工場など資格を活かせる業種が多く、人気の資格となっています。
毒物劇物取扱責任者と危険物取扱者の違いは、扱う対象物であると言えるでしょう。
危険物取扱者乙種4類は、いくつもの分類があるうちのひとつであるため、毒物劇物取扱責任者よりは難易度が低いとされています。
合格率は、どちらの資格もさほど変わりはありません。
関連記事:「危険物取扱者の「甲種・乙種・丙種」の種類の違いはなに?」
毒物劇物取扱責任者資格の将来性と年収への影響
会社によっては資格手当が出るところもあるようですが、毒物劇物取扱責任者の資格を持っていることが年収に与える影響はそれほど大きくないと言えるでしょう。
薬剤師の資格を持っている人や厚生労働省令で定められた学校で応用化学の学課を修了した人は、試験を受けることなく毒物劇物取扱責任者になることができます。
化学薬品の会社や製薬会社などは、薬剤師の資格を持つ人や応用化学の学課を修了した人がいると想定できるため、わざわざ毒物劇物取扱責任者資格をとらせる必要がない場合が多いでしょう。
毒物や劇物を扱う事業所がなくなることはないでしょうから、毒物劇物取扱責任者はこれからも一定の需要がある資格です。
ただし、試験を受けることなく毒物劇物取扱責任者になれる人も一定数いるため、持っているだけで将来が安泰となるような資格ではありません。
毒物劇物取扱責任者資格の試験内容や出題傾向は?
毒物劇物取扱責任者資格の試験には、3種類あります。
1つ目は、一般です。
一般に合格すれば、すべての毒物や劇物が扱えるようになります。
2つ目は、農業用品目です。
農業用品目は、農業に使うもの限定で扱えるようになります。
3つ目は、特定品目です。
特定品目は、特定の一部のもの限定で扱えるようになります。
農業用品目や特定品目は、一般よりも品目が少ないぶん試験範囲が狭くなります。
しかし、試験内容が簡単になるわけではありません。
特別な事情がない限り、まとめてすべての毒物や劇物が扱えるようになる一般を受験するのがよいでしょう。
毒物劇物取扱責任者資格の試験内容は、各都道府県によって異なります。
東京都の場合を例に挙げると、筆記試験の形式は四肢択一式です。
筆記試験の内容は、毒物及び劇物に関する法規・基礎化学・毒物劇物の性質及び貯蔵その他の取扱方法です。
実地試験は実地を想定した筆記試験であり、内容としては毒物劇物の識別及び取扱方法となっています。
合格ラインは、筆記試験と実地試験のどちらもが5割を超えていること、なおかつ合計が6割を超えていることです。
自分の住んでいる都道府県の試験を受けなければならないといった制限はなく、どの都道府県で試験を受けても構いません。
試験の形式も内容も出題傾向も違うため、どの都道府県の試験を受けるかまず決めましょう。
そのうえで、その都道府県の試験内容や出題傾向を調べるなどして試験対策をすることをおすすめします。
違う都道府県の試験内容や出題傾向で試験対策をしてしまうと、見当違いな試験対策になってしまう可能性があります。
必ず自分が受験する都道府県の試験内容を確認しましょう。
毒物劇物取扱責任者資格の合格率や難易度は?種類別の受験人数も
毒物劇物取扱責任者資格の合格率や難易度は、各都道府県によって異なります。
東京都の場合を例に挙げると、2019年度の合格率は一般が約50%、農業用品目が約30%、特定品目が約70%となっており、平均すると約50%です。
ただし、受験者数を見ると、一般が700人を超えるのに対し、農業用品目が100人程度、特定品目が7人となっています。
特定品目が特別簡単だというわけではないことがわかるでしょう。
もともと毒物劇物取扱責任者試験の難易度はそれほど高いわけではないとされていますが、近隣の都道府県で難易度の低い試験が受けられるのであれば、そちらを選ぶのもひとつの手です。
各都道府県によって試験の実施日も異なるため、一番近い場所での試験に受からなかった場合に近隣の都道府県の試験も受けるといった方法もあります。
ただし、都道府県によって試験内容や出題傾向が異なることには注意しましょう。
履歴書における毒物劇物取扱責任者資格の書き方は?
毒物劇物取扱責任者の資格を持っている場合は、就職や転職の際にしっかりとアピールすることが大切です。
履歴書に記載するときの正しい書き方を知り、思わぬところで損をしないようにしましょう。
履歴書では、「毒物劇物取扱者試験(一般)合格」などと記載するのが正式な書き方です。
試験の正式名称と併せて、試験に合格した日付も忘れずに記載する必要があります。
試験の主催団体を併記する場合は各都道府県名を記載しましょう。
毒物劇物取扱責任者資格は必要になったときに取得しよう
毒物や劇物は生活の利便性を上げるために欠かせないものですが、しっかりとした知識のある人が厳重に管理しなければならないものでもあります。
毒物や劇物を扱っている工場では、毒物劇物取扱責任者が必要になります。
ただし、試験を受けなくても毒物劇物取扱責任者になれる人がいることもあり、受験する必要が出てきたときに取得してみてはいかがでしょうか。
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